中国版ウィキペディア「互動百科」がサードラウンドで1560万ドルを調達

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【原文】

中国版ウィキペディア「互動百科(Hudong)」のCEOである 潘海東(Pan Haidong)氏は微博(Weibo)で、3度目の資金調達で100万人民元(1560万米ドル/約12億円)を調達したと発表した。同社はこの資金を収益化の加速、および、モバイルにおけるプレゼンス強化のために使うとしている。

世界最大の中国語百科事典サイトとして2005年7月18日に中関村(中国のシリコンバレー)で設立された互動は、中国語で知識を得るためのオンラインプラットフォームを提供している。2011年7月の時点で、360万人を超えるユーザらの手により、約540万項目、55億3千万ワード、582万枚の画像が蓄積されている。 潘氏はこのサイトを「垣根のない大学」と説明する。互動百科は、知識を共有したいと望む多くのユーザー達の力によって成長し、中華知識や文化を世界中に広める「双方向性ウィキ・コミュニティ」を提供することを目標としている。

2011年4月、互動は公式に、企業向け市場に対するマネタイゼーションを目的とした戦略重視のプラットフォームである「小百科(Baike.com)」をリリースした。小百科は、個々のSLD(セカンドレベル・ドメイン)名を持ち、特定の分野、目的、または人々の生活上のスキルなどに重点をおいた無限のセクションからなる、小さな百科事典プラットフォームだとされている。

 

潘氏は、小百科は互動の事業開発戦略における新しく大きな動きで、互動百科の「知識のメディア」をさらに拡販したものであり、互動の将来的な海外市場上場に向けての堅実な基礎を築き上げるものである、と語る。

さらに、小百科は、企業や個人がエンジニアの助けなしに、適切なアプリを即座に手にすることができる、強力なアプリモバイルメディアプラットフォームを開発している。潘氏は「互動は2011年度に10,000モバイルアプリを開発し、アプリの工場からアプリのマーケットへの移行を実現させたい」としている。

互動はこれまでに、Draper Fisher Jurvetson などアメリカの有名ベンチャーファンドから2006年と2009年の2度にわたるラウンドで、合計3000万米ドル(約23億円)の資金を調達している。

 

【via Technode 】 @technodechina


著者紹介:ヤスミン・リー

2011年英国スワンシー大学でTEFL修士課程を修了。中国語教師、英語教師、通訳として活躍中。世界を知るべく、旅をこよなく愛する。北京在住。テックおよびスタートアップに関する執筆に奮闘している。

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