米Yahooを買収したいジャック・マー氏、真実はどこにあるのか?

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【翻訳 by Conyac】【原文】

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Jack Ma(馬雲)氏は中国AlibabaのCEOで、YahooはAlibabaの株主だ。Ma氏はYahooの買収に非常に関心があると述べており、同氏が実際にその思いを貫けば、両社の立場が逆転するかもしれない。先日スタンフォード大学で行なわれた公演の中で同氏は次のように述べている。

「Yahooには非常に興味がある。Alibaba グループは Yahoo にとっても非常に重要だが、Yahooも当社にとっては非常に重要な存在だ」。

もちろん、Yahooが正式に売りに出されているわけではない。Yahooは苦戦しており、電話越しにCEOを解任したばがりだ。Yahooの創業者の Jerry Yang 氏は、CEOが解任された後に、同社の売却はないと述べたと伝えられている。しかしながら、多くの憶測が飛び交っている。

Ma氏がYahooを大がかりに買収する機会を得なくても、同氏には、万一同社がYahoo以外の企業に売却される場合に、Yahoo が保有するアリババの株式40%を買い戻すための拒否権を持っている。もし機会があれば、何もかもすべてをMa氏自身が買収することを望んでいるということが、ますます明らかになっているようだ。

このニュースを受け、当然、アメリカでは不安感が募っている。個人活動をしている人達は、もしYahooがAlibabaに買収されれば、アメリカのユーザーに関するYahooのデータが中国政府の手に渡るかもしれないと懸念を示した。 Alibaba はそのような主張を否定し、中国以外からのデータはそれぞれの国に留保されるので、中国当局の管轄下になることはないと述べた。

いうまでもなく憂慮は残る。Alibaba は Yahoo ユーザ にとって、Yahooよりも都合の悪い存在だろうか?  Alibaba 懐疑論者は、Jerry Yang の Yahoo が、ShiTao(師濤。中国の作家。Yahoo メールで国家機密をもらしたとして、Yahoo が中国政府に引き渡した情報をもとに刑に処された。)や他のYahooユーザのメールを中国政府に引き渡し、多くの逮捕者と、時として長い刑期を食らった事を覚えているだろう。2006年の議会聴聞会では、他のネット企業が中国本土以外の中国人ユーザーのデータをユーザーのプライバシー保護のために政府介入から守る約束をしたとき、Yahooは中国人ユーザのプライバシーを保護することはできないと表明した。

とにかく、Ma氏には何らかの計画があるようだ。同氏は、アメリカやその市場を学ぶために次の半年をアメリカで過ごす予定だと話している。おそらくAlibabaはYahooに何が起ころうとそれと関係なく、アメリカでの事業拡大を計画しているのだろう。この話題については、今後もお伝えしたい。

【via Penn Olson 】 @pennolson

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