アジアのインターネットの接続スピードが速い国と遅い国との間では大きな隔たりがあり、世界の平均からみると上記の4つの国だけが該当している。PennOlson でいつも取り上げているスタートアップがあるほとんどの国々は、実際にはかなり速度が遅いのである。Pando Networks がおこなった最新の調査で明らかになったことである。
調査は、2011年の1月から6月までの期間、224の国々の2000万台のコンピューターによる2700万のダウンロード数に基づいたもので、世界のそれぞれの国のインターネット接続のスピードの平均が分かる。これは5月のAkamaiが伝えるインターネット状況とは異なっている。 アジアからはかろうじて3つの国が世界のTop10入りとなった。韓国はアジアだけでなく世界においても、2,202Kbpsでネット速度における最速記録を維持している。
日本は1,364Kbpsで、東ヨーロッパ諸国(ルーマニア、ブルガリア、リトアニア、ラトビア)に次いで第6位だ。驚くべきことに、香港は992Kbpsで第10位となっている。台湾は860Kbpsで、第14位である。
アジアの平均的なインターネットの速度
残りのアジアの国々は、世界の平均(580Kbps)を下回っており、Top10からはかなり後れを取っている。42位のトルコは490Kbpsで平均よりはそう遠くはない。ベトナムとモンゴルはそれぞれ52位(374Kbps)と57位(352Kbps)を記録している。
では、我々が定期的に取り上げているシンガポール、インド、インドネシアを見てみよう。トップに位置する日本や香港、台湾と違って、これらの国々が世界の平均値を下回っているというのは興味深い。しかし、インターネットの速度の不利な条件を考えると、こうした国々の新規参入エコシステムはかなり成長している。
あっと驚くような結論ではないが、速度は、デジタルの新規参入エコシステムの成長に寄与している一つの小さな要因に過ぎないということを知って安心するものである。 シンガポールは平均で335Kbpsで64位であり、続いて中国は245KBpsで81位となる。中国よりもかなり後れをとっているインドは184Kbpsで108位である。インドネシアは129Kbpsで145位の位置でもがいており、残念ながらその隔たりは更に大きくなる。
こちらはデータの相互比較ができるヒートマップで、速度の速い国々はほとんど全てが北半球に位置していることがわかる。
著者紹介:ムハンマド・イルマン・アクバー
2006年からブログを始める。複数のインドネシアのオンライン・コミュニティーに関与し、インドネシアのスタートアップ・コミュニティ「StartupLocal」のメンバー。自身のスタートアップ「anaKUI.com」を運営。
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