Tencent(騰訊)がネットカフェソフト大手Shungwang(順網科技)の株式4%を約16億円で取得

SHARE:

【翻訳 by Conyac】 【原文】

先日、中国ネット企業大手の Tencent(騰訊) は、ネットカフェソフトプラットフォームのプロバイダーであるShunwang(順網科技)の株式4%を1億3000万元(訳注:約16億円)で取得し、Shungwang の企業評価額が約5億ドル(訳注:約390億円)に達したと発表した。

Tencentの Liu Chiping(劉熾平)総裁は、この件について「Shunwang と密接な戦略的関係を確立することができ、非常に嬉しく思う。また(お互いの)コミュニティー、 ゲーム、動画、その他のエンターテイメントプロダクトを分かち合うことで Shunwang との関係を深め、ネットカフェユーザがさらに多くのネットアプリやコンテンツを素早く見つけられる手助けをし、ユーザが手軽にこれらのコンテンツを楽しめるサービスを提供していきたい」と述べた。

Shunwang は2005年7月に設立された。わずか3年後に同社は93,000店舗を超えるネットカフェにソフトウェアサービスを提供し、ネットカフェ業界のマーケットシェアで少なくとも46%を占めていると述べている。同社のインターネットカフェ管理ソフトウェア「iCafe8」は、フリーミアムモデルを採用している。ネットカフェ店舗は同ソフトを無料で利用できるが、ゲームを自動的かつ安全にアップデートしたり、資金管理ツール、広告収入などのプレミアムサービスを使うには、料金を払わなければならない。

Shunwang には、この他にも2つのプロダクトがある。1つはメディアと広告プラットフォーム(広告販売用)で、もう1つはデジタルエンターテイメントのマーケットプレイスだ。

中国ではネットカフェは依然として商売として成り立つビジネスなのだが、(ネットカフェを通じて単に大量の配信ができるということ以外に)Tencent の戦略的意図が何であるのかを理解するのは少し難しい。というのも、かつてのネットカフェのユーザはタブレットやスマートフォンを使うようになり、どこからでもインターネットにアクセスできるので、ネットカフェは徐々にそういったモバイル機器に取って代わられつつある。中国経済が発展し、中国の消費者がこういった機器が買えるようになるにつれ、ネットカフェに行く人はだんだん少なくなっていくだろう。今から10年後の中国に、ネットカフェの店舗数が今と同じくらいあるとは想像しがたい。

だが、ネットカフェの主な顧客—親や先生の厳しい目を盗んでゲームで遊びたい学生—は消えそうにない。そして、Shunwang は同社のプラットフォームをネットカフェだけに限ろうとするよりも、他のコンピュータ分野に広げる計画を持っているのだろう。これも、時が経てばそのうち分かることだ!

[Shunwangプレスリリース TechWebより(中国語)]

【via Penn Olson】 @pennolson

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する