TechCrunch Disruptファイナリストのデイビッド・リーがShakrについて語る

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

この投稿は、韓国のテックブログOnsuccess.meの編集者、チェ・ヒョンソク(최현석)氏が韓国のスタートアップ・エコシステムとテックスペースへの見識を持って書いたものだ。

「インターネットには十分過ぎるほどのテキストデータがある。我々のゴールは世界でナンバーワンの動画コンテンツプロバイダーになることだ」と、TechCrunch Disrupt 北京でファイナルラウンドに残った17社のうちの1社、韓国のスタートアップであるShakrMedia CEOのデイビッド・リーは、我々のインタビューに応じてこう誇らしげに語った。今回のDisruptは初めてアメリカ国外で開催されたものだ。

TechCrunch Disrupt でのShakrのプレゼンテーション

価値創出

簡単に言うと、Shakrはテキストとイメージを簡単に組み合わせることができるサービスだ。例えば、ニューヨークタイムズやCBSニュースのサイトから記事をインポートし、そこからキーワードを抽出し、他のどこかからエクスポートしたイメージやビデオクリップと組み合わせる。記事は Web GLテクノロジーにより実行される3Dイメージと共にTTS(テキス ト・トゥ・スピーチ)により読み出される。価格? もちろん無料だ! 「ビジネスモデルを最優先するのはShakrのやり方ではない。今のところ、我々はユーザーのための価値創出に焦点を絞っている、」と、リーは自らのプロダクト哲学を語る。彼の言葉を借りれば「マジカル・アハ!」の瞬間をユーザが感じたことを確認できれば、ビジネスモデルは自然についてくると信じているという。

ニュースにイメージ画像を組み合わせることの他に、現在Shakrは別のサービスの準備もしている。ライフビデオだ。その名の通り、このサービスは人生の重要な瞬間を記録するためのものだ。リーはこのサービスが韓国で特に人気になると期待している。「多くの韓国人はDSLR(訳注:デジタル一眼レフカメラ)を持っていていろんなイベントを祝っている。いくつか挙げると、1歳の誕生日、結婚式、さらにはペペロデー(訳注:韓国のバレンタインデーに似た習慣)などだ。先日、私は息子の1歳の誕生日に撮った写真のアルバムを作ろうと思ったが、スタジオで全て手作業で作られるから、実際に私の手元に届くまでにかなりお金も時間もかかると気づいたんだ。

Shakrのライフビデオでは、Web GLテクノロジーを使って、ユーザが無料または低価格で、アップロードした写真だけで簡単に動画を作ることができる」とリーは言う。このサービスは2012年第1四半期のスタートが計画されている。

▲ 2NE1 デモ映像 from David Lee on Vimeo.

Shakr はTechCrunch Disrupt北京に参加した400以上の企業から最終選考に残った17社の1つだ。さらに驚くべきことに、このデモが公に発表されたのはこのイベントが最初だったという。「我々は他人の言葉に注意を払うよりも、自分たちのコンピテンシーに集中した。他人の言葉を聞くのが重要でないということではない。我々にはユニークなチームがあったし、自分たちがしていることに焦点を絞りたいと思っただけだ。

TechCrunchはスタートアップにとって最も影響力のあるメディアの1つだから、いつかこれに参加できるチャンスがあれば、と願っていた。幸運にも、このイベントが我々の隣国である中国で開催されたので参加してみた。当社が公に展示するのはこれが初めてで、幸いなことに、会場とオンラインの両方で多くのフィードバックを得ることができた」とリーは言う。北京でのプレゼンテーションで、Shakrへの提携が多数申し入れられた。リーは、今のところ自社のサービスの向上に焦点を絞りたいと言っている。

なぜ韓国でのスタートアップか

TechCrunch Disruptのビデオからもわかるが、流暢な英語を話すデビット・リーは、カナダで生まれ、幼少時代をそこで過ごした。何年かアメリカの会社で働いた後、彼はどうして韓国でビジネスを始めることになったのか?「カナダは(テクノロジーの採用とビジネス活動において)世界に遅れをとっていて、そしてアメリカもしかり…シリコンバレーとニューヨークは速いが、私はむしろ退屈だと思った。とりわけ、適切な人材を見つけるのがとても難しい。韓国においては、全てが迅速で楽しい。いい人材も比較的見つけやすい。」 韓国のスタートアップはいい人材を見つけるのが、さほど難しくないというのだろうか? 「私は、多くの韓国人は大きな株式会社を好むと聞いている。しかし、本当にやりたい事をしたいという人もまだたくさんいる。彼らをスタートアップに招くのは簡単な事ではないか?」急成長しているShakrは3Dとモーショングラフィックの分野で、2、3カ月のうちに人々を再起動する計画がある。

ShakrはSha.krのプライベートベータサービスをRead Write Web Meetup Seoul で発表し、ライフビデオサービスが2012年の3月か4月に開始することを付け加えた。(あなたがShakrのメンバーの Facebook フレンドなら、ベータサービスを同社のウェブサイトから利用可能だ。)スマートフォンやタブレットPCのような機器は既に私たちの生活の一部となっているが、多くのアプリではゆったり構えているユーザのニーズが見落とされてきた。Shakrが使うTTS技術には改善の余地がたくさんあることは明らかだが(ニューヨークタイムズがTTSで読み出されるというのはちょっと不思議な感じだ)、イメージ付きのニュース記事を、見たり聞いたりできるというのは魅力的なアイデアではないだろうか?

【via Technode】 @technodechina

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