Mobile World Congressに日本から出展した、5社のクールなモバイルテクノロジー企業

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

日本人は奇抜な独創性と高度なテクノロジーを持っていることで有名だ。MWC (Mobile World Congress)の日本パビリオンを訪ねたとき、「日出づる国」日本から生まれた一風変わったモバイル製品を見る機会があった。特にお気に入りの5社を紹介する。

1.Arara Inc

Arara Inc(アララ株式会社)は、拡張現実の世界におけるビジネスアプリの可能性を追求する創造性に満ちた企業である。ユーザーはまず、AppleのApp StoreもしくはAndroidマーケットからArappliというアプリをダウンロードする。アプリでできるクールなことをいくつか紹介しよう。

・エールフランス航空のキャンペーン – エールフランスと提携し、Araraは拡張現実のマーケティングキャンペーンを展開している。パリへの無料航空旅行が当たるというものだ。東京と奈良の空港でエールフランスのポスターを掲示し、誰かがモバイルでポスターを撮影すると、エールフランスの飛行機のリアルな3D映像がポスターから浮かび上がり飛び立つ。周囲にいる人はその飛行機の写真をあわてて撮影し、ツイートした。一番いい写真が撮れた人に無料航空券が贈られた。

・AR Map – 東京の路上で、人々に地図が配られた。その地図にモバイルを向けると、拡張現実技術でビルの3D映像が現れた。周囲の人はビルの写真を撮りツイートする。当たると無料のギフトカードがもらえる。

・Hallmarkのグリーティングカード – グリーティングカードは昔から我々の身近に存在していたが、この20年間ほとんど目新しい変化が起きてない。今となっては大して面白くないが、グリーティングカードが最後に大きく変わったのは音楽付のカードが出た時だろう。今は拡張現実の技術を利用することで特別なメッセージ付きのカードを贈ることが可能になった。下の例の様に、カードを受け取った人がカードのQR コードにiPadをかざすと、アニメの可愛いクマがケーキの回りを踊りながら“ハッピーバースデイ”と誕生日を祝ってくれるのだ。日本ではたった3ヶ月で1枚5ユーロで20000枚売れた。英国とオーストラリアでも販売していく計画だ。

・ARメッセージ – Hallmark社のグリーティングカードの発想と同じように、ARメッセージを使うと動画を録画した特別なメッセージを人にプレゼントできる。録画してから、少女やうさぎなどいろいろなキャラクターの中から選んで自分の顔に重ねることができる。カードを受け取った人は、カードにiPadをかざすことでメッセージを開くことができる。

2. Jig.jp(ジグジェイピー)

エプソンとの提携でJigは3D電脳メガネを開発した。そのメガネをかけると、目の前に映し出された画像や動画が見られる。Android 2.2をベースに開発され、メガネの価格は550米ドル。それをかけて動いていても周りは見える。自分が持っているメディアから、USB接続やSDカードを使ってそのデバイスにアップロードが可能だ。下の写真のメガネでは、日本人の友人3人が映し出されている。庭で横になって、宇宙へ飛び出し星空をバックにして映画を見ているところを思い浮かべてほしい。

3. DCloud

「かわいい」あるいは英語で「キュート」という表現は、日本を含むアジアでは巨大なマーケットだ。そのかわいらしさの総本山であるハローキティのことを考えてみる。

美術出版、D2C(ディーツー コミュニケーションズ)、電通の3社によるコンソーシアムが運営するDCloudは、絵文字(アニメ化された顔文字)をベースにした世界で最初のクラウドサービスである。DCloudを利用すると、デベロッパーはそのままSDKをアプリに組み込むことができ、ユーザーは容量が100kを超えるかわいい絵文字を楽しめる。かわいいクマ、ハート、少女、ドリンクなど種類を豊富に揃えている。つまらないスマイリーフェイスなどもういらない!ユーザーは友達にメッセージを送るときやチャットを楽しむときにこういった絵文字を付けることができる。

デベロッパーはAPIを使って自由に開発でき、AndroidでもiOSでも使用可能だ。ビジネスモデルは結局のところ、プレミアやブランドが付いた絵文字をデベロッパーに販売するか、あるいは売り上げをシェアすることで収益をあげる。

4. Analog 12

日本では、受付嬢は月収約3000米ドルの高給取りだ。この世界経済において可能な限りのコスト削減は重要だが、そのための突拍子もない方法があみ出されたようだ。

面接を受けるために会社に到着した時のことをイメージしてほしい。本物の人間に挨拶されるかわりに、バーチャルiPad受付嬢に接続されたテレビスクリーンに出迎えられる。「面接」ボタンをタッチすると、バーチャル受付嬢は誰との面接かを選ぶようにあなたに指示を出してくれる。選んだ後は、その人の電話が鳴りあなたを出迎えてくれる。

Analog 12は受付嬢を可能な限りリアルに再現している。来客のない時間、受付嬢は次に迎える人を喜んで案内できるようにと自ら運動とマッサージを始めるのだ。もちろん、このバーチャル受付嬢は物理的にサービスしたり飲み物を持ってきたりはできないが、おもしろい動きで楽しませてくれる。

現在、毎月80ユーロで日本5カ所にこのサービスを提供している。

5.ChatPerf

中でもこれが最も奇抜な製品だ。人々は長い間、4Dテクノロジーを通してセンサー体験の向上に試みてきた。自分の周りに実際には存在しないモノやコトに対し、触覚、聴覚、臭覚を感じることが未来だと考えられてきた。そしてどうやら、ChatPerfによってその未来がついに到来したようだ。

ChatPerfを自分のiPhoneに設備し、小さな香水のボトルをつなげる。ChatPerfを使って誰かにメッセージを送ることで、このデバイスが少量の香水を放つ仕掛けになっている。例えば、バレンタインデーに「愛してるよ」のメッセージを送信すると、メッセージを受け取った人は甘い香りに包まれる。ChatPerfは開発者向けにAPIも公開しており、匂いを放つ状況の設定も可能だ。例えばゲームの開発者なら、iPhoneのiFartで遊んでいるプレイヤーにおならの匂いを発することができる。

この製品は現在iOS向けのベータ版で、6月の発売を予定している。デバイスは20ユーロ、香水タンクは3ユーロで販売。今後、香水の供給のためにカルバンクラインのような香水ブランドとの連携や、製品の販売のために流通業者との提携を目指していく。

【via Technode】 @technodechina

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