Tudou(土豆)―現在ではYouku(优酷)の傘下に入っているためYoukuと呼ぶべきであろう―は3月30日に同社のウェブサイト上でeコマースの統合機能を開始した。現在はPepsiとの連携でサービスが利用されており、動画を通してPepsiのTmallストアに接続することができる。中国におけるウェブ動画とeコマースの連携の初の試みとされている。これが成功すれば、Tudouは本サービスを拡大し、他社向けの広告事業にも着手するだろう。
サービスの仕組みはこうだ:人々が帽子を被り、飲み物―Pepsiの飲み物であるが―を飲んでいる動画があり、ユーザはその帽子や飲み物のボトルをクリックすることでTmall内の商品ページに直接飛ぶことができる。
と、Tudouは述べているのだが、実際にPepsi広告のサイト上でボトルをいくつかクリックしてみたが何も起こらなかった。正しい動画を視聴していなかった可能性が高いが、ソフトドリンクの広告を視聴するために費やせる時間なんてものは限られている。(もしくは、本サービスに関する発表はあったものの、まだ動画が投稿されていなかったのかもしれない。それを踏まえると、ニュースの内容は明瞭なものではなかったと言える。)
この見せかけばかりのプレスリリースは、新サービスの稼動を後押しする意味では大いに貢献したのだろう。だが、新たな広告モデルの対応力と効率には少々疑問を抱いている。動画の対象物の自動トラッキングは非常に難易度の高い技術である。この手の「商品をクリックしてご購入くだいさい」的なアプローチを導入するには、なんらかの手作業が必要となってくるはずで時間とお金がかかる。このような機能を組込んだ広告が滅多に見つからないのはそのせいではないかと思う。こういった作業を何らかの形で自動化し、効率よく稼働させられるとはどうも考えにくいのである。
PepsiとTudouにとって、クリック可能なボトルが手元にあるということはクールな戦略の1つなのであろうが、本サービスが動画広告産業をすぐに盛り上げるような代物であるとは考えられない。 だが、PepsiをクリックするとPepsiを飲みたい気分になる…任務完了ということだろうか?
開示事項:本記事のライターは、以前Youkuに勤務していたが既に離職している。Youkuや他社の株も保持していない。
【via Tech in Asia】 @TechinAsia
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