[beLAUNCH2012] 韓国・スタートアップ・バトル 第3グループ

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【原文】

beLAUNCH 2012の2日目の午前に行われた「Startup Battle #3」では、普段の生活にに面倒な部分を見つけ、オンラインで簡単に共有できるアイデアが目立った。​

幼児用のポロロ(漫画キャラクタ)のバッグを持って来て寸劇を展開したチームをはじめ、ロシアから来た参加者が真剣なピッチを行い、8分の持ち時間内で、すべてを紹介しつくせないなどしていた。

Startup Battle 第3グループ審査員:

  • アサン・ナナム財団 – ベ・ソヌ(배성우)
  • クアルコムベンチャーズ – クォン・イルファン(권일환)
  • ネクソン投資チーム長 – ジョ・ジェユ(조재유)
  • ボン・エンジェルス – カン・ソクフン(강석흔)
  • W​​alden International – ユン・ピルク(윤필구)

1. 保育園と保護者のコミュニケーション・アプリ「KIDSNOTE

子供を保育園に預けて離れている間、親は心配​​が絶えない。自分の子供がどこかでケガしていないか、誰かとケンカしていないか、食事はちゃんととっているか…リアルタイムで確認したいのが親心。この日の最初のチーム「キッズノート」は、保育園、幼稚園用のスマートフォンお知らせアプリの開発企業である。保育園から子供の状態を写真と文章でアップロードすれば、親はアプリを使って確認し、自分が頼みたいことを伝えることもできる。もちろん、自分の子供以外の、他の子供の情報は確認できないようにセキュリティを徹底した。保育園側でも、広報用にアプリを積極的に利用できるので、Win-Winとなるわけだ。

しかし、審査員は、現在の市場と消費者が限られているという点を指摘し、既存の通信会社や大手企業がこの市場に進出したとき、対策が必要になるだろうと話した。

2. 日記ベースのソーシャルネットワークサービス「Myday」by NES corp

「myday」は、従来のの日記サービスにソーシャルゲームなどの機能を追加し、楽しさと感性を加えたSNSである。自分のプロフィールを設定し、アイテムを使って飾ったり、友人と日記を共有したりすることもできる。既にiPhoneアプリが公開されており、ユーザコメントをたくさん見ることができる。レベルアップ機能とアイテム購入機能などを入れ、消費者に魅力的なものとなるよう努力した。一部の有料アイテムを現金決済する方法で収益を得ている。

審査員は、一度に二兎を得ることは難しいと述べ、「ゲームと日記のプラットフォームで、適切なバランスをとることが重要だ」と述べた。ソーシャルゲームの要素を加えても、一般的なゲームの面白さは伴わないため、消費者を逃してしまう可能性があるとも述べた。

3. 一般人にも迅速かつ簡単にアプリ制作を可能にしてくれるツール「Appcraft」by Beyondapp

スマートフォンを使っていると、一度ぐらいは「こんなアプリがあったらいいのに…私も作ってみようかな」という思いをしたことがあるだろう。しかし、簡単に見えるアプリも実際に作るには、C言語から始まり、学ばなければならないハードルが多くある。AppCraft は、プログラミングを知らない人も必要なアプリを作成できるように、独自の開発言語を搭載したツールだ。ユーザは、簡単な操作だけでシューティングゲームやソーシャルゲームを作ることができる。プレゼンテーションでは、AppCraft を利用し、アメリカで有名なゲームアプリ「doors」を作る過程を試演した。このアプリの開発会社 BeyondApp は、スマート時代に合ったコンテンツを考えるのに頭を悩ませており、AppCraft によって、すべての人々が創造力を存分に発揮できるようにしたいという期待感を示した。

発表後、審査員は、「アプリの種類が非常に多様なので、AppCraft は特定分野のアプリ制作に特化するべきだろう」とアドバイスした。過去を振り返ってみると、ウェブの時代にも、ナモ社の「ウェブエディタ」のような、一般人がウェブページを簡単に作成できるツールが多数登場したが、結局(機能にあわせて)多くのソフトウェアに細分化されたことも付け加えた。また、ユーザが知識がなくてもすぐに制作ができるよう、ソースコードを豊富に提供しなければならないと指摘した。

4. 専門的な教育コンテンツをオンラインで共有する「EduCloud」

「EduCloud」は、二日目のバトルセッション参加チームの中で、唯一のグローバル・スタートアップだった。ロシア出身のメンバーで構成されている。「EduCloud」は、クラウド上で専門家と消費者がトレーニングコースやセミナー、技術指導、コンサルティングなど、さまざまな専門サービスを双方向にやりとりできる。代表Roman Plyushchenkovはエバンジェリストなので、大学や教育機関、個人の専門家など、質の高いコンテンツを集められるのが強みだとしている。現在ビデオ会議のサービスを提供しており、すでにロシアの大規模な投資会社から1000万ドル規模の投資を誘致した。今後の開発計画は、教育熱が高いアジア太平洋地域に進出し、徐々に拡張していくとした。「韓国の他の教育機関に比べ優位性があるか」という質問には、コンテンツが専門的で質の高いことや、生徒と教師が交流できるコンサルティングサービスを提供している点を挙げた。

 

 

 

5. 旅を計画し、共有できる「Stubby Planner

「旅行は楽しいけど、旅行の計画を組むのは頭が痛い」

簡単な問題に着目して作成された「Stubby Planner」は、旅行者が簡単かつ自由に旅行計画を作ることができる。ウェブサイトにログインし旅行ルートを入力すると、距離、時間、列車の時刻表、おすすめルートなどさまざまな情報が提供される。旅行ルートを自分で組むのが面倒ならば、サイトに用意された2万8千件の旅行計画の中からコピーすることもできる。旅行計画が完成すれば、予約サイトへ直接リンクされるため、ユーザは、サイト内で一連の手順を簡単に完了することができるのだ。もう一つの強みは、ソーシャル・ネットワークを積極的に活用している点である。自分の旅行計画をSNSで共有することができ、ソーシャル・コマースの概念を導入して、宿泊施設の価格割引を検討していると述べた。しかし、大手旅行会社に比べて情報量やイベントの点で遅れをとっており、予約や決済が他のサイトをリンクして行われるという点は改善する余地がある。

プレゼンターらはは緊張した様子だったが、落ち着いてプレゼンテーションを進めて行った。

特に、今回のバトルセッションはビジネス・アイデアのフィードバックに加えて、プレゼンテーション・スキルのアドバイスまで綿密にチェックされ、審査員らの情熱が引き立った時間だった。

*この記事は、beLAUNCH 2012記者団バク・サラ(박사라)氏の協力で作成されました。

【via BeSuccess】 @beSUCCESSdotcom

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