このままスタートアップを続けるのか、 それともやめるのか?

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

メディアはスタートアップの成功、途方もない時価総額、10億ドルの買収や一夜の成功などをこれ見よがしに報道するのが好きだ。だが、最も興味深い話は生きるか死ぬかの体験、その生き残りの裏にある苦労話だ。

Draw Somethingの開発元であるOMGPOP社は、Draw Somethingを制作する前に35作品の平凡なゲームを制作しており、Zyngaに買収される直前は倒産寸前の状態にあった。Angry BirdsはRovio社の52作品目で、Rovioはこの作品で一夜の成功をおさめた。Kaskus.comは、今やインドネシアで最大級のオンラインフォーラムだが、収益なしで運営を続けた期間は6年間にも及んだ。毎月の給料もなく、企業の将来性が不確かだとしてスタッフが辞めていく中で懸命に取組み続けることは、精神的にかなり過酷であることは容易に想像できる。

精神的な不満、肩にのしかかるストレスや重圧が語られることはほとんどない。毎日毎日同僚の顔を見ているうちに、いまの事業ををやめてしまおうという考えが何度となく頭をよぎったに違いない。これはスタートアップだけに限った問題ではない。RIMはどうだろう?RIMはメディア業界で否定的な評判ばかりが目立つが、今も自信を持って活動している。Yahooも同じ運命にある、特に世界規模で2000人の人員削減を行なった後では。

これだけのことが起きても進み続けられるのはどうしてなのか?

前述したスタートアップがそれぞれの状況にどう対処したのかは知らないが、大手のスタートアップでも大変な時期があったのだと思うと安心する。だから、困難な体験をしているのは自分だけではないと知ることが1つだ。

2つ目は…実は私も2つ目の理由は何だかわからない。だが、私のちょっとした秘密を教えよう。gantibaju.comを設立し運営している時、私は幾度となくやめることを考えた。荷物をまとめて会社員に戻ろうと考えた日々がある。やめる理由は何千と考えられる。資金不足、メンバーの拡大、収益、設立者の間での些細な言い争い、蓄積されたストレスなど、ほとんどのことがやめる理由になり得る。

だが、やめたいと思うたびに最後にもう一度最大の努力をしてみようと私は自分自身に言い聞かせる。そして、不思議なことに何かが上手くいって救われるのだ。それは新たな資金の獲得だったり、何か賞をもらったことだったり、支援してくれるパートナーが見つかったり、状況をスムーズにしてくれる外部要素などどこからともなく解決策が出てくる。すべてを計画していたとは言えないが、私は耐えられる限り一生懸命働き、物事が良い方向に向かうことを願った。

おそらく、OMGPOP社やRovio社、その他のスタートアップの(ほぼ)最終段階でも同じようなことが起こったことなのではないだろうか。単に最善を尽くすというシンプルなことだけなのかもしれない。安っぽく聞こえるかもしれないが、自分ができることをし、良い方向に向かうように祈ること以外に何ができるだろうか?

実際、成功直前まで来ているのにやめると決心したらどうだろうか?あと1ヶ月もすれば大きな収益があがるという段階、もしくはあと1つゲームを作れば「一夜の成功」が修められるという段階まできていたとしたら?もっと一生懸命にすればよかったと一生後悔するのか?

私が進み続けるのは、これが自分の人生でやりたいことだとわかっているからだ。他のどんなことよりもこれをやっていたい。そしていま自分のやっている仕事が大好きだからだ。

やめる時もあると思うが、今は絶対にやめる時ではない。君はどう?君を前に進ませた理由はなんだった?


Aria Rajasaは、強力なデザイナーコミュニティーに支持されているアパレル・スタートアップgantibaju.comのCEOである。彼は大学を中退した後に、アントレプレナー精神への情熱からテクノロジーやデザイン業界に数多くの起業をしている。

【via Daily Social】 @dailysocial_en

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