GREEの日本ゲームはアメリカで成功しているか?答えはNOだ

【翻訳 by Conyac】 【原文】

GREEとDeNAが、今後アメリカで(そして世界で)モバイルソーシャルゲームのプラットフォームの筆頭になるかどうかの個人的な予測を3月に立てた。2011年9月の時点で既に悲観的だったが、正直この事を考え始めた当初からそれは変わっていない。

いずれ私の予想が間違っていたと証明される事に期待するしかない。どちらにせよ、日本のモバイルとソーシャルゲームは私のビジネスの中心的な分野である事に変わりはない。私はDeNAとGREEどちらもが成功する姿を見たい。両社とも素晴らしい会社だと思っているし、国外での成功に個人的に大変な期待を寄せている。

自信を持って言えるのは、私は正直者すぎるため、自分の意見を内に秘めておいたりコンサルティングの仕事欲しさに楽観的な絵を描くことができない。(あくまで一般的な話。GREEやDeNAに対してコンサルティングを行うことは、いくつかの理由から私には論外な話。)

自分を褒め称えた所で、GREEのプラットフォームとゲームに関するアメリカ(最初の展開先であり、また間違いなく国外で最も重要なターゲット)への展開計画の現状を見てみよう。

プラットフォームに関しては、GREEは英語版を今年5月に提供開始している。いくらベータ版とはいえ、いくつかの理由から残念に思った。

しかしそう思っているのは私だけかもしれないし、今まで書いた事の多くにはかなり主観が入っている。素晴らしいのは、AppleもGoogleもゲームを量的に見ることを可能にしてくれていることだ。(日本ではゲームの流通がいまだブラウザに依存しているため難しい。)

シンプルに(そして可能な限り簡潔に)まとめると、App Annieという情報解析のプラットフォームを使って、アメリカのApp storeにおけるGREE社のゲームの実績に着目した。

これは、公正な解析だと信じている。何故なら、
・GREE社のグローバルプラットフォームはiOSとAndroidで同じ時期に始まった。
・ローンチしてから10週間が経過している。
・全てのGREEのゲームは日本以外ではアプリで提供されている。(日本ではブラウザを通している。)

現時点の状況はどのようになっているか?

一言で言うと最悪だ。

App Annieによると、GREEはAppStoreで92のアプリを提供している(リストを参照)。同社は日本で提供する7つのアプリを英語化し、US App Storeで提供している。(いくつかのゲームはカナダでしか入手できないが、Funzioのタイトルは数には入れない事にする。)

GREEが提供するゲームのUS App Storeページはこちらだ。

現時点でのアプリの実績。
Game1: Driland / Tanken Doliland in Japan (2012年6月1日、USでリリース)
US App Storeでのフリーアプリランキングの最高位。
#499(2012年6月15日付)

アプリ売上げトップランキングの最高位
このゲームはランキングのトップ1000位以内に入る事はできなかった。

Game2:Pirates Age(2012年5月15日リリース)
US App Storeでのフリーアプリランキングの最高位。

アプリ売り上げトップランキングの最高位

Game3:Clinoppe (2012年6月28日リリース)
US App Storeでのフリーアプリランキングの最高位。

アプリ売り上げトップランキングの最高位

Game4:Fishing Star(2012年6月12日)
US App Storeでのフリーアプリランキングの最高位。
#816(2012年6月24日)

アプリ売り上げトップランキングの最高位

Game 5: Cerberus Age(2012年5月23日リリース)
US App Storeでのフリーアプリランキングの最高位。

アプリ売り上げトップランキングの最高位

補完的な情報として、以下にアメリカのGREE社で開発されたゲームについて記しておく。開示されてはいないが、間違いなくマーケティングに多額のお金をかけている。

Game:Alien Family(2012年5月22日リリース)
US App Storeでのフリーアプリランキングの最高位。
#3(2012年3月31日)
アプリ売り上げトップランキングの最高位
#94(2012年4月1日)

Game:Zombie Jombie(2012年3月14日リリース)
US App Storeでのフリーアプリランキングの最高位。
#5(2012年3月17日)
アプリ売り上げトップランキングの最高位
#7(2012年5月18日)

日本製ゲーム5つのうち3つが、アメリカApp Storeのトップ1000に届いていない、この数字が全てを物語っているといえる。Drilandを筆頭とするGREEが投入した日本製ゲーム類に対するアメリカ市場の反応は最悪だった。もっと悪い事に、多くの英語圏のゲームニュースサイトはGREEのゲームに一切注目していない。

今となっては、GREEが素晴らしいプランBを用意していて、来月のゲームの投入に際し売れ筋のタイトルがある事を切望するばかりだ。

【via Dr. Serkan Toto – Japan Web Consulting And Advisory】 @serkantoto

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