香港のスタートアップエコシステムと、ブートキャンプ

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

香港は、シンガポールのように多くの国際ビジネスにとって金融の中心地であるが、いまだ小さな市場である。シンガポールと同様、香港にもスタートアップが増えてきており、ここでもその数社を取り上げてきた。

香港でStartup Bootcampを運営するPaul Orlando氏は、eメールにて、香港のスタートアップの現状は2008年のニューヨークを思い起こさせるものだと言う。彼は現在の香港のテック業界を取り巻くエコシステムについて次のように述べている。

「人々は集まり始め、数多くのイベントが開催され、テックコミュニティーの人々は互いを助け合っている。しかし、このコミュニティーを構築するためにやらなければならないことが数多くあります。」

香港の問題は、香港でコンピュータ・サイエンスを学んでいる学生が非常に少なく、スタートアップで働く気のある人が非常に少ないことだという。シンガポールを拠点とするスタートアップも同じような悩みを抱えているが、事態は変わり始めている。起業家たちはこの事態に対して何かすべきだとOrlandoは考える。スタートアップ各社はその人材発掘でもっとクリエイティブになるべきだし、優秀な人材に対して、スタートアップで働くことの金銭面また経験面における(またはその両面で)メリットをアピールすべきだ、と。

一見すると、香港のスタートアップは成長しているようだ。事実、香港でスタートアップブームが巻き起こっているという報告が、過去2年の間にCNNGOForbesで取り上げられている。しかし、状況は本当に改善したのであろうか?Orlandoは、香港は国内でテック起業家精神がほとんどないために競争力を失いつつある、と言う。彼はさらに次のように語った。

「これ(テック起業家精神の欠如)は、香港の長期的な競争力を妨げるものです。こうした問題への現時点の解毒剤は、草の根の起業家精神を育てることです。香港にはブートキャンプやアクセラレータプログラムは他にありません。政府による活動でさえこの役割には適していません。」

Orlandoは香港でのテック業界のエコシステムに大きな変化を起こすことを期待して、スタートアップブートキャンプの運営に乗り出した。このブートキャンプは3ヶ月のプログラムで、起業家たちがプロダクトを形にし市場に送り出すことを目的とする。コースは、無駄のないスタートアップ概念と、OrlandoのNYでの起業家としての経験に基づいている。

プログラムは地元の起業家と国際的な起業家に向けて開かれる。最初の香港ブートキャンプで、このプログラムに参加するためにわざわざ海を越えカリフォルニアからスタートアップが来たことに驚いた、とOrlandoは語った。

私たちはエコシステムを作り上げることの重要性を強く信じている。しかし、未熟なエコシステムが必ずしも失敗に結びつくと言うこともない。環境がいくら悪くとも、起業家は自身のやり方を見つけるものだ。

【viaTech in Asia】 @TechinAsia

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