リアルなセックスを売り物にするスタートアップ Make Love Not Porn

by Mashable Mashable on 2012.9.28

【原文】

CC BY-NC-ND 2.0: via Flickr by Katie Anderson

シリアルアントレプレナーである Cindy Gallop 女史は、インターネット・ポルノが公に許されるようになる将来を夢見ている。露骨なネット・コンテンツを見ていて、周りを気にしてラップトップPCを閉じる必要がなくなればよいと考えている。

Gallopは、自分が20代のとき、男性とデートした時に気づいたことを、2009年のTED Talkのスピーチで説明した。 現在52歳になったGallopは、インターネット・ポルノは事実上の性教育になってきたと言っている。プロの俳優が出ているインターネット・ポルノが、若い男性にいわゆる「本当のセックス」のあり方を教えるようになってしまった。(GallopがTED Talkでスピーチした時、出会った男性たちの性行動の事例を図式で見せてくれた)

 

Gallopは、反ポルノの立場をとっているわけではない。事実、Mashable に、「ポルノが大好き」で、「素晴らしいと思う」と語った。しかし、彼女は、ポルノがセックスの基本教育となってしまうことに、根本的な問題を感じているのだ。ポルノはインターネット以前から存在していたが、Gallopは、インターネットによってポルノが今までと比較にならないほど、近い存在になったという。Gallopは言う。

「昔だったら、例えば子供がお父さんのプレイボーイ誌を見つけたとか、その程度のことでした。今では、8歳児がポルノを探しているわけでもないのに、遊び場で誰かのケータイの画像を見せられたり、Googleで〝ペニス〟と検索して、想像もしなかったものを見るまで1~2クリックで済んでしまう。子供に罪は無いのだけれど。」

Gallopは、既にもう1つの新規事業のIf We Ran the Worldで手がいっぱいで、一度に2つの新規事業を手掛けることはしないようにしていたため、TED Talkの間にビジネスを目的としない形で MakeLoveNotPorn.com を立ち上げた。

毎日「心をさらけ出す」内容のメールが、男性からも女性からもGallopのところに届き始めた。彼女はTED Talk以外、一切のプロモーションや宣伝を行っていないにも関わらず、MakeLoveNotPorn.comは180カ国以上から約3,000ものアクセス数を獲得した。徐々に彼女はすごく大事な議論を始めてしまっていたことを認識した。この議論を活性化するため、重大な変更に迫られた。

Gallopは MakeLoveNotPorn をスケーラブルで継続的なビジネスにすることで、ポルノを既存の性教育の座から引きづり下ろそうとした。

「将来を展望するビジネスは、すべて善行とお金儲けを同時に実現すべきです。私はセックスをソーシャルなものにしたい。私はリアル・セックスを社会的に受け入れられるようにしたいし、ソーシャルにシェアできるようにしたい。」

Gallopは、Hugh Hefnerが20世紀にポルノを合法化したこと、そして、将来のポルノを構成するのは何かを明確に再定義したいと話す。彼女の考えでは、ネット上のセックスの99%は、プロの演技で成り立っている。

彼女の解決策を見てみよう。リアル・セックスを行う人々で構成される、ユーザ・ジェネレイティッド・サイト「MakeLoveNotPorn.tv」だ。

  • ユーザは5ドル支払えば、ビデオをアップロードできる。
  • 他のユーザは、5ドルでそのコンテンツを3週間借りることができる。
  • 自身のコンテンツをアップロードするインセンティブを与えるため、レンタルコストの半分はクリエイターに支払われる。
  • (ダウンロードだけでなく)アップロードに費用が必要なのは、サイトからスパムを防ぎ、クオリティをコントロールするためである。ビデオは、すべて MakeLoveNotPorn.tvチームの手によって整理される。

家のビデオをボランティアでアップする人の市場があるのか懐疑的かもしれないが、Gallopが、ボランティアには不足がないことを証明してくれた。

「ソーシャルメディアは、あらゆる場所で恥や恥ずかしさに対するハードルを下げました。MakeLoveNotPorn.tvは創造物であり、ポルノは現実世界のセックスを均一化しているだけです。私はセックスに創造性を取り戻したいのです。」

このサイトは数週間前にプライベートベータ版をローンチし、ユーザからはあふれんばかりの招待リクエストを獲得している。現在3.6万件のリクエストに対し、1万人がアクセスできるようになっている。

ポルノサイトのように、MakeLoveNotPorn.tvは、コンテンツによってビデオにラベル付けする。ポルノサイトと違うのは、これらのラベルは「Brooklyn」「longdistance」や、Gallopの好きな「owowowheynow」のような、Gallopが本当のセックスと呼ぶ精神を取り込むようにしていることだ。

「現実世界のセックスは面白い。ポルノ世界のセックスは面白くない。私は恥ずかしいことは、誰にでもあるいうことを人々に再認識してほしい。」

昔ポルノスターやディレクターをしていて、MakeLoveNotPorn.tvにとても興奮している人もいる。Lily LabeauとDanny Wylde のカップルなど、リアルライフ・セックスをシェアしてくれるポルノスターも、ビデオをアップしている。

さらに、ジェネレーションY(≒団塊ジュニア世代)を取り込むため、MakeLoveNotPorn.tvはFacebook、Tumblr、Foursquareなどの主要なソーシャルネットワークの連携している。サイトには、ステッカーやセクシャルなソーシャル通貨もある。他の人に贈ることを目的として、ビデオのプレイリストを作ることもできる。

ビデオを見ている時にスペースを押せば「イエス」できる(Facebookのいいねと同様)リアルタイムの評価システムもある。Gallopはこの機能がAlfred Kinseyの作品をスケールさせる、人間の性行動のブレークスルーにつながると考えている。

MakeLoveNotPorn.tvを軌道に載せるまでには、多くのハードルがあった。Gallopは収益化に自信があったが、投資を受けるのに何ヶ月も苦労した。VCがセックスやポルノに関わりたくないからだと彼女は説明する。「これはVCの夢精に違いない」と彼女は嘆いた。銀行は名前に「ポルノ」と入っているビジネスに口座を開かせないだろう。PayPalとGoogle Checkoutは、MakeLoveNotPorn.tvの課金システムになりたがらなかった。

「私がぶつかったすべての障害こそ、まさになぜ私がこのビジネスをしているかという理由です。」

公共の場でポルノをラップトップPCで見ることが、社会的に認められるまでしばらくかかるだろうが、サイトが早い段階でバズっているのは、彼女が大物になるであろうことを暗示している。

あなたは、このクラウドソーシングのスタートアップをどう思うだろう? インターネットが作り出した〝既存の性教育〟をMakeLoveNotPorn.tv が変えることができるだろうか?

【via Mashable】 @mashable


著者紹介:ゾー・フォックス

ゾー・フォックスは、2011年6月から、ソーシャル・グッド・チームのインターンとして Mashable に参加している。最近、ノースウエスタン大学のメッドヒル・ジャーナリズム・スクールを卒業した。タイム紙、モーメント・マガジン、エルサレム・ポスト紙での勤務経験がある。

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