トルコのテック・スタートアップが集結、シリアからの威嚇も何のその

by Mashable Mashable on 2012.11.5

【翻訳 by Conyac】 【原文】

CC BY 2.0: via Flickr by FreedomHouse

私たちは起業家だ。夢を実現して社会を変え生活を向上させようと、何年にもわたって日夜働き続けている。だが、戦争はまったく反対だ。戦争は、私たちが夢見てきたものをたったの1日で壊してしまう。

昨日、私はトルコのイスタンブールで開かれたスタートアップ・カンファレンス「Webrazzi Summit」(原文掲載日:10月5日)に参加した。このサミットには世界中から約1200人が集まった。サミット当日の朝、私は会場へ向かう途中で、複雑な気持ちを抱いていた。サミットの開催前夜、シリアとトルコの国境で爆撃が発生し、戦争が始まるかもしれないと言われていたからだ。私たちは、エコシステムが脆弱で、何でもいつでも壊れてしまうような不安定な経済状況で働くことにかなり慣れている。だが、戦争になるかもしれないとなると、はるかに恐ろしいことだ。

今日のカンファレンスの雰囲気は私が予想していたものとは違っていた。起業家は(企業で働く人と比べれば)もともと勇ましい。集まった起業家は今も勇ましく、物を壊すよりも構築することに集中すべきだと主張している。そして、今回の件で、トルコが近隣国との大規模な武力紛争に巻き込まれる可能性は低いと彼らは信じている。事実、私がこの記事を書いている最中に、シリアが謝罪を表明し、「このようなことは繰り返されるべきではない」と断言した。

それでも、私たちは動揺している。カンファレンスに参加した投資家らは、海外からの直接投資は大きな打撃を受けるだろうと語ったが、ビジネスがストップする可能性については同意しなかった。そして、投資家らは、戦争は起こっていてもビジネスが継続している国での例をいくつか述べた。

私は、このことから1999年の大地震を思い出した。私はアメリカの大学院に通っていたとき、短い休暇をとってイスタンブールにいた。地震が発生してから40時間後、私は飛行機でアメリカに着いた。空港には慌てたルームメートやジャーナリストが待っていて、私の反応を聞いてきた。

そのときの体験から、アメリカなどの国ではこういう危機に、人はとても怯えるということを私は学んだ。アメリカに住む人は通常よく機能するシステムのもとに暮らしていて、一人一人はさほど心配をしていない。だが、新興国では、機能しないものは自分たちで作り直さなければならない。だから、新興国の人は先進国の人よりも、危機に対してより冷静に反応する傾向にある。

戦争が起こるかもしれないと言うときにも、戦争のその可能性を否定すると同時に、まさにこの同じリアクションが起こる。起業家はさらに冷静で、ものを構築することに集中している。

昨夜、Twitterでは、#savasahayir(トルコ語で「戦争反対」の意)が世界中のトレンドとなっていた。この言葉は、反デモ隊が掲げる多くのプラカードにも書かれている。

「私たちは長い間、2つの世界の間に住んでいます。1つは急成長する経済の世界で、そこにはテック・スタートアップの確固とした環境があり、有力な起業家がいます。もう1つの世界には、この地域の政治的紛争があります。今回シリアとトルコの国境で起こった爆撃は、もっとも新しい出来事ということにすぎません。風向きが変わったことは中東一帯にに広がりました。そして、シリアが変わることは明らかです。よい方向に前向きに変化することを願うばかりです。」

こう語るのは、画期的な決断オープンプラットフォームWedecide.netの共同設立者であるKutlu Kazanci氏だ。

同じく、同カンファレンスで、中東/北アフリカ地域に複数の投資を行っているエンジェル投資家のÇağlar Erol氏が、今回の紛争は深刻にはならないであろうと述べている。もともと、同氏は戦争には反対で、事態はすぐに収束するだろうと思っている。同氏は第2のプランを持っていない。

別の投資家、ベンチャーキャピタル「212」のマネージンングディレクターNuman Numan氏も冷静だった。

「当社が行っているトルコでの投資はすべて長期的なもので、売却には少なくとも6~7年はかかるでしょう。戦争が起これば、もちろん、海外直接投資および当社が支援するスタートアップに影響がおよび、私たちのビジネスの方向性は変わるでしょう。ですが、私は少しも心配はしていません。このようなことを以前に何度も経験していますから。」

同イベントにはさまざまな国からの参加者がいたので、私はその人たちが違う感じ方をしているのではないかと思った。だが、そんなことはなかった。

ベイルートにあるアラブの起業家たちの拠点ArabNetの創設者Omar Christidis氏だ。

「今日は別に何も感じませんでした。爆撃のことが話題にはなりましたが、私たちはほとんどビジネスについて話をしました。政治を頼っても、どこにも辿り着きません。起業家として、私たちは企業を作り、世界をより良くするべきなのです。

外で政治議論やデモが行われているにもかかわらず、 同氏はそうするための一つの方法を強調して語った。

「私にとっては、外でデモをするよりも、誰かを雇うことの方が、より力強い政治的行為なのです。」

※本稿は、デジタル・ネイティヴ・ニュース「Quartz」からの転載である。転載にあたっては、原著者グライ・オズカンからの許諾を得た。 Startup Dating has reproduced this under the approval from the story’s author Gülay Özkan.

 

【via Mashable】 @mashable


著者紹介:グライ・オズカン

グライはイスタンブールを拠点とする起業家で、「The Courage to Create a Business(仮訳:ビジネスを創造する勇気)」の創設者。Twitter アカウントは、@gulayozkan

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