【翻訳 by Conyac】【原文】

優れたスタートアップのアイディアはシンガポールではあまり見かけないのだが、特に気に入っているものがある。TradeHeroという名のモバイルアプリで、これは実際の株式市場データに基づいて、バーチャルマネーをユーザがトレードすることができる。しかしこれは単なる株式市場シミュレーションゲームではない。続きを読んでほしい。

ある意味では確かにゲームだ。しかしこのゲームは多くのエンターテイメント性と収益性を兼ね備えている。共同創設者のDinesh Bhatia氏とDominic Morris氏は、TradeHeroの収益はゲームから自然とくると語る。「情報と評判」をマネタイズしている。ユーザは現実世界のデータと連動して株式をトレードする。投資収益率（ROI）が大きければ大きいほど、ユーザの評判が高くなるというわけだ。

収入

自分の評判が高まると、毎回の売買シグナルやコメントの評価が貴重なものとなり、自分の取引情報をフォローするために、他のTradeHeroのユーザは月に1.99ドル払わなければいけない。

情報を購読するユーザは、自分が作るすべての取引をアプリ内のプッシュ型メッセージで受け取る。1.99米ドルの取り分はAppleが30%で、残りを自分とTradeHeroが50%ずつ折半する。自分の取引動向を購読している全てのユーザ用として、ドル絶対額で約0.70米ドルを受け取ることができる。

なぜユーザはお金を支払うのだろうか。答えは簡単だ。取引において情報は重要で、とりわけ市場でうまくやっている人の情報は貴重だ。TradeHero上で作成されるROIは実際の株式データを基盤としているため、情報は非常に際立っている。

そこで、理論上ではもし取引が実際の市場でおこなわれたら、取引した人は本当に収益を得るはずだ。月に1.99米ドルで得られるTradeHeroからの情報は非常にお値打ち価格と言える。

収益計算は設立者にとっても素晴らしい数字だ。TradeHeroのユーザ毎に5万人のフォロワーがつけば、同スタートアップは毎月35,000米ドルが利益となる。TradeHeroで評判の高いユーザはトレードしながら稼ぐことができる。注意したいのは、これは単にTradeHeroが提供する付加価値サービスのひとつに過ぎないことだ。

モバイル

TradeHeroはモバイル限定のバーチャルトレーディングプラットフォームである。共同創設者のDinesh氏によると、それがマネタイズにベストな方法だと言う。彼はこう語る。

「全てがモバイル上なのです。モバイルでは、アプリ内のインスタント通知を受け取ることができます。そしてユーザの「購買意識」をアプリストアですぐにマネタイズすることができます。ウェブでは即座にはできません。財布を取り出し、クレジットカードを取り出し、名前、クレジットカード番号、セキュリティコード、有効期限を入れたりと手間数も多く、エラーが出ることもあり、その頃にはその気がなくなってしまうこともあります」。

対照的に、アプリ内決済は早くて直接おこなえる。必要なのは支払い実行時のアプリストアのパスワードだけだ。モバイルは、消費者の消費意欲が冷めないうちに速やかに決済ができる。

TradeHeroアプリはAppleのアプリストアへの承認申請済みなので、もうすぐ始動するだろう。ファイナンスオタクはご注目あれ！作業は進行中だが、Dinesh氏とDominic氏はThe Network Fund（TNF）からTIS計画の下、転換社債として60万シンガポールドルを受け取った。

TradeHeroのコンセプトが素晴らしいので、この商品にユーザがどう反応するか楽しみだ。

創設者

TradeHeroのCEOであるDinesh氏はモバイル／オンライン／テレビに関するITベンチャーのIternu.net、BowTie、Wireless Intellect Labs等で16年間経験を積んできた。Matrix Partners、Vickers Venture Capital等での投資経験も豊富だ。

一方、パートナーでCTOのDominic氏は14年間Microsoft、Citigroup、Deutsche Bank、Royal Bank of Scotland、Standard Chartered Bankでエンジニアやマネージメントの仕事に就いていた。チームは現在2人の創設者を含めて8名から成る。

エンジニアとデザイナー4名、ビジネス開発1名、インターン1名、法律担当1名である。法律担当者に関しては、Dinesh氏が説明するには「知的財産（IP）を構築しています。」会社は現在2件の特許を申請中である。

TradeHeroは次のファイナンスラウンドに向けて投資家を探している。このスタートアップに興味を持ったら連絡してみよう。

【viaTech in Asia】 @TechinAsia