中国のモバイル広告が、あなたの位置情報、電話番号、連絡先を盗んでいる

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【翻訳 by Conyac】 【原文】

中国のスマートフォンユーザは皆、モバイル広告を迷惑がっている。しかし、そのような広告がユーザのすべての行動を記録し、アドレス帳の情報を買いたいと思っている人に売っているかもしれない、ということまで知っているだろうか?

中国国営テレビネットワークのCCTV(中国中央電視台)は最近、中国のモバイル広告のおとり捜査を実施した。レポーターを顧客としてモバイル広告代理店に送り込み、彼らの「商品」について質問させたのだ。

モバイル広告代理店Wabang(哇棒、英語名:WooBooの代表者は、レポーターに対して次のように語った。「私たちが手がけるのはほぼ海賊版のアプリの広告で、実際にアプリ自体を開発しているわけではないので著作権問題とはなりません。広告を表示し、コピーアプリのデベロッパーと利益を分けているだけです」。

これはかなりの不正行為だが、レポーターが広告代理店Yinggao(赢告、英語名:WinAds)の代表者から聞いたことと比較するとまだ見劣りがする。「これ(私たちのプラットフォーム)はトラッキングデバイスをインストールさせるのと同じようなものです。ユーザがどこに行っても彼らの場所が分かるのです。ユーザがネットワークに接続している限り、私たちはユーザの居場所を突き止めることができます」と、Wabangの代表者もWabangがユーザを追跡することができると述べた。

これらの広告代理店が手掛けるソフトウェアに組み込まれたプラグインを通じて情報は収集されるが、システムの背後で起動しているプラグインは気づかれずに済む。彼らは、ユーザの居場所、電話番号、そしてその他の個人情報を広告代理店間で共有するだけにとどまらず、ユーザのアドレス帳までも共有することができるのである。

だが、なぜ広告代理店がこれらの情報を必要とするのか?もう一社のモバイル広告代理店Youmi(有米)の代表者は、スマートフォンユーザから個人情報を掘り出すことができ、ユーザの連絡先や電話番号などといった情報は「プッシュメールやテキストメッセージなどといったその他のサービスを提供しているため、有用なのです」とレポーターに述べた。言い換えれば、彼らはユーザとユーザの友達をeメールとテキストメッセージを利用することで騙し、さらに多くの儲けを得るためユーザの情報が必要だというわけである。

CCTVの報告では、あいまいな「産業統計」を例に出し、むしろこのような広告手法は非常に一般的で、中国でスマートフォンを利用してさらに海賊版のアプリを使用している場合には何らかの影響を受ける可能性が高いと示唆している。

もし心配であれば、信用できないデベロッパーによるアプリは消去し、全ての海賊版アプリをオリジナルアプリに変換することを私はお勧めする。もちろんオリジナル版を購入するために多少の出費はやむを得ないが、安心してスマートフォンを利用するため背に腹は換えられない。

【viaTech in Asia】 @TechinAsia

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