全てのアーリーステージのスタートアップが知っておくべき、4つのサバイバルアドバイス

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【原文】

George KaridisはSoftLayer TechnologiesのCSO(最高戦略責任者)である。彼は優れたインキュベータ、アクセラレータとスタートアップを支援する同社のCatalyst Programの管理と運営を担っている。このプログラムでは、スタートアップにITインフラ(サーバー、ストレージやネットワーキング)クレジット、責任者教育、エンジニアリング資源と財政支援を提供している。

住んでいる場所にかかわらず、立ち上げたビジネスをアーリーステージで成長させるのは並大抵のことではない。サービス企業として世界的基盤をもつSoftLayerのCSOとして、私はCatalyst Startup Programへの参加を選ばれた何百人もの(何千ではないにしても)起業家やスタートアップを指導する機会があった。

そこで私は、カナダにおけるビジネスの仕組みと企業文化に関するものからヨーロッパにおける紛争解決やブランディングに至るまで、あらゆる質問に対して返答してきた。

あらゆるスタートアップは独特の試練と苦難に直面するものだが、私はある普遍的なことに気づいた。それはすなわち、最初の数年間、新たなビジネスを活気あふれたものにし続けることはいつでも挑戦となる、ということだ。

私たちは、最近、Stepcase、FilmSkout.comやInfiniteCloset.comといったウェブに精通したトップ企業の加入により、Catalystの国際展開をアジアへと拡大している。これらスモールビジネスと私が交わした最初の会話は、私がこれまでに指導したことがある他のスモールビジネスと交わしてきた会話とまったく同じだった。

「ビジネスの成功を確信するにはどうすればよいのですか?」そして「事業への投資については、何を知っておくべきですか?」といった質問は一つの分野や業種に限られた質問ではない。だから私は、すべてのスタートアップが知る必要のある、最大の生き延びるヒントを4つ、ここで紹介しようと思う。

1. 個が全体を成功させる

自分の共同設立者や従業員をビジネスのパズルの欠けたピースと考えてみよう。設立時のチームは企業としての存在を形作るものだ。よって会社の総合力は、多様性があり同時に相性の良いものでなければならない。

個人の創設者なら、企業経営の様々な面をすべて一人で管理することはおそらくできないだろう。会計が得意でないなら、資金面を管理する信頼できる人を雇わなければならない。他のことよりビジネスに精通していないなら、プロダクトの技術面に集中し、他の誰かを雇って事業開発を担当させよう。

大規模な採用を行う前に、あなたとチームのメンバーが企業としてどのような存在なのか、そして企業文化はどのようなものとなるのか確認しよう。面接室のドアをたたく誰もが一番気にすることなのだから。

2. 会社名がビジネスを表しているか確認すること

非常に簡単なことのように思えるが、あなたのビジネスの名称は本当にそのビジネスを表しているのか?Kleenex、XeroxやGoogleの場合、企業の名称自体が業界を表すようになった。クリエイティブに、枠組みにとらわれず自分が誇れる名称を考えよう。レターヘッドから広告まで、至る所にその名前を冠するのだから。あなたの会社のブランディングの礎石となるものにしよう。企業名はビジネスの核心を表現し、潜在的な顧客を惹きつけるものでなくてはならない。例えば、クラウドコンピューティング企業が「Couture(オートクチュール)」という名前だったとしたら、説明無しには顧客は寄りつかないだろう。説明準備ができていなかったり、説明に時間がかかってしまうとすれば、企業名が明暗を分けることになる。

3. 最初の顧客から質の良いビジネスを提供すること

潜在的な顧客の目線に立って交渉し、ニーズを把握すること。最初の取引でもその後の取引でも互いが何かを得られる着地点にたどり着かねばならない。ビジネスの方向性を考え、非現実的な妥協をして顧客のためだけに長期的なビジネス目標を妨げるようなことはあってはならない。

同時に、顧客があなたと取引して良かったと思えるようなサービスやプロダクトを提供すること。それが正しい道だ。

4. 目を見開いて投資家との会議に参加し、変化球に備えること

学校のテストの準備と同じことだ。勉強し、研究し、聞かれるであろう質問を予測すること。同業者はどのようにして資金を得たのか?自分のアイデアが業界の基準よりも良いアプローチだと思うならば、事例を準備してそのポイントを議論しよう。

君はエキスパートなのだ、投資家会議にたくさんの情報を携えて挑もう。準備をして自信を持つことで投資家たちを儲けさせられると感じさせるのだ。

これらのシンプルな4つのアドバイスはスタートアップの成功の基礎であり、動きの早い市場動向とスタートアップの時間の流れの速さにも関わらず、このアドバイスは一般的に通用するのである。あなたの周りの人達である従業員、提携先、投資家の質はとても重要である。

ブランドは「印象的」でなければならず、名前、ロゴや企業名を表すマークを作る時間やリソースに余裕でもない限り、わざわざ作り出そうとしなくても良い。長期的なビジネスと顧客を尊重すること。潜在的な投資家との会合に人生を賭けて臨もう。

素晴らしいアイデアと運でビジネスを活性化して成功に導くことは可能だが、時間をかけた綿密な仕事、適切な計画と将来を見据えた戦略があってこそ時の試練に耐えうることができる。スタートアップの創設者でSoftLayerとCatalyst programについてもっと知りたい方、世界を股にかけたビジネスでもっと上のレベルを目指すためのアドバイスを求めている方、ぜひ連絡してほしい。

— George Karidis (@gkdog)

【viaTech in Asia】 @TechinAsia

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