ソーシャルメディアでのエンゲージメントは売上に結びつくものでなければならない

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【原文】

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あなたのスタートアップは強力なソーシャルメディア戦略を持っているだろうか?ソーシャルメディアに対する手腕も実際の売り上げがついてこない限り、失敗に終わるかもしれない。

最近、様々なソーシャルネットワークサイトで私がフォローしているスタートアップはが多くの記事、ツイートや画像を投稿している。今、議論の焦点となっているのはソーシャルメディアキャンペーンの有効性についてだ。

今日では、あらゆる人々が次の分野に関して、専門家やマーケティングの先生の述べることに従っているようだ。

  • ・素晴らしい画像をシェアする
  • ・興味深いコンテンツ
  • ・消費者に質問をすることでインタラクションに重点を置く
  • ・自分たちのことについては話しすぎない
  • ・ツイートや記事のタイミングをはかる
  • ・リンクをはる
  • ・コンテンツにプロダクトの情報を含める

マーケティングテクニックの初歩としては完璧な内容ではないだろうか?あなたのツイートはどんどんリツイートされ、インフォグラフィックや画像もどんどんチェックされ、リンクは人々のタイムライン上でシェアされ、Instagramのフォロワーは日々増え続けている。

しかし、初めてマーケティングの授業を受けた時のことを振り返ってみると、スタートアップがマーケティングを実施する主な理由は、売り上げを伸ばすためだということを思い出すだろう。

先日、私はオンラインで高級衣料品を販売するスタートアップと出会った。FacebookとInstagramで1,000人以上のフォロワーがおり、すばらしいコンテンツ、画像を提供しており、それら画像にはすべてジオタグがつけられ、どこの場所の画像かわかるようになっている。

コンテンツそれぞれに画像、商品詳細、すばらしいタグラインが付けられ、シェアされている。ウォールで見ると、すばらしいコンテンツの役割を果たしている。しかし、これは必ずしもビジネスの売り上げという点においては機能していないのだ。

シェアされたコンテンツはある特定の商品の売り上げに結びつかなくてはならない。そして、同時に消費者の好みに合う別の商品のリンクへと誘導するものでなくてはならないのだ。

「いいね!」の数は必ずしも売り上げと同じではない

あるシンガポールのオンラインリテールスタートアップがこんなことを言っていた。Facebookの「いいね!」を押してもらうのにお金を払っているから、自分たちのマーケティングはうまくいっているのだと。

彼らのFacebookページの「いいね!」数は3ヶ月で300から2,000以上へと伸びた。すばらしい数字だ。そして彼らは、「いいね!」数が増えるということは当然、これがすばらしいマーケティング方法だと考えたのである。しかし、ソーシャルマーケティングとはそれがすべてなのだろうか?

売り上げについて述べると、彼らのセールスリードの80%以上はFacebookページを見たことがない人々からのものだった。2,000人のこれら「ファン」のうち、わずか5人から7人がたまに彼らの記事をシェアしていただけである。

さて、このケースが「マーケティング+宣伝+ブランディング->売り上げ(にいつでも必ず結びつく)」という公式に当てはまらないのはいったいどこに問題があるのか、お分かりになるだろうか?

オンラインでの売り上げがボタンを1回クリックするだけでは発生しないのは確かな事実だ。むしろ、消費者は何かをオンラインで購入すると決める前、十分に情報を得る必要がある。消費者の購入プロセスを異なるセクションに分析することが重要だ。消費者が企業のファンのリストに掲載されるということは、単なるスタートに過ぎない。しかし、商品を購入するよう促し、商品についての体験を購入した人にシェアしてもらうようにすることこそが評価のポイントなのだ。

ここで、ソーシャルメディア「戦略」の出番がやってくる。

現代のスタートアップは、複数のソーシャルネットワーク上で商品のマーケティングのための武器を押さえておかなくてはならない。そして消費者の性格や特徴、特定の分野に適切なものを選ぶ必要がある。コンテンツを適切なものにするのと同様、正しい市場を知ることも同じく重要なのだ。

消費者を引き込む優れた方法

アジアの消費者は、商品を購入する際、ソーシャルネットワークサイトで非常に率直な態度を示す。他の人種、国籍と比較すると、アジア人の41%がFacebookの広告に「いいね!」を押す可能性が高いのに対して、31%が購入した商品についてシェアする。これはソーシャルメディアで商品を販売しているスタートアップにとって大きいニュースではなかろうか。

つづいて、Facebook、Pinterest、TwitterやInstagramを利用して、どのように売り上げを伸ばすことができるのかについて、コツをいくつか紹介しよう。

Facebook:

私は、Facebookコマースは正しい方向へと向かっていると思っている。そして多くの人が語るコンセプト、「want」ボタンが導入されるならこれはeコマースに奇跡をもたらすだろう。

オンラインで商品を販売するスタートアップは、自分たちのFacebookページで小さな店を作る方法を探るべきだ。Facebookでは目玉商品のみを扱うのが良い。もっとたくさんの商品を購入、あるいはチェックしたい顧客は完全なエクスペリエンスを求めて、その店のウェブサイトに訪れなければならない。

Pinterest:

Pinterestがスタートアップの売り上げ促進においてどれほど大きな役割を果たすかについては、すでに多くのことを取り上げてきた。まず、ソーシャルプラットフォームで売り上げを伸ばすための主要な収益源を作り出すのだ。商品に値札をつけること、そしてウェブサイトやオンラインショップへのリンクをはることも忘れないように。

Instagram:

Instagramは趣味で使う程度にしておこう。Instagramではまだ、誰も商品を購入してはいない。潜在顧客があなたのブランドに恋をするよう、画像記事を用意しよう。もしある画像を気に入った人がいるなら、彼らをフォローし、コメント内にタグをつけて、対話しよう。

Twitter:

Twitterでは、いつもコンテンツがやってきては流れ去っていく。ここではブログ記事のリンクをシェアしよう。ポイントは顧客が質問やフィードバック、感想をTwitterに投稿するよう促すことだ。タイミングよくツイートに反応することが重要である。これによって、顧客は自分が大事にされていると感じることができる。そして、いつでもディスカッションに応じるようにすることで透明性を保てば、事業に対するスタートアップの姿勢を示すことができる。

約70%の人々は、他の人が買い物をした際の感想を聞くことに時間をかける。すなわち、スタートアップにとって最初の顧客1,000人を大きく満足させることが非常に重要なのだ。彼らは体験についてシェアするが、あなたにはネガティブな感想を消すことができない。

しかしそれでも、彼らにリプライを送り、彼らの話を受け入れて、間違っていたなら修正するのだ。受け取った批判に対してはすべて、自分たちが顧客について知ろうと努めていることを話し、彼らがフィードバックを伝えるために時間を取ってくれたことに感謝を示そう。

あなたはエンゲージのためにどんなツールを試してみただろうか?売り上げにつなげられただろうか?ぜひあなたの経験についても教えてほしい。

著者について

Rohan Kapadia氏は起業家、冒険家、探検家、アマチュア・バリスタ、そしてJugaadのスペシャリストである。彼は最初のスタートアップであるArkin Comicsを21歳で売却し、その後シンガポールのNTUとアメリカのスタンフォード大学にて修士の学位をとる。彼は現在、2つ目のスタートアップLUWAQ – Specialty Coffeesに取り組んでいる。TwitterまたはInstagramの@rohankapadiaへ声をかけてみよう。あるいはLinkedInでもコンタクトが可能だ。

【via e27】 @E27sg

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