SoftLayerのスタートアップ・インキュベータが、いよいよアジア太平洋地域でも本格始動

Masaru IKEDA by Masaru IKEDA on 2013.1.25

Startup Dating Salon(当時)に、アメリカのホスティング会社 SoftLayer から CMO の Simon West や Mark Quigley が来てくれたのは、昨年の5月のことだ。SoftLayer は、主にアメリカでスタートアップ向けにインキュベーション・プログラム「Catalyst Startup Program」を展開していて、彼らが日本を訪問した目的の一つは、このプログラムを日本でも展開できるかどうかを見極めることだった。先週、Sd ではこのプログラムの責任者 George Kardis が記した「全てのアーリーステージのスタートアップが知っておくべき、4つのサバイバルアドバイス」と題するゲストポストも紹介している。

Catalyst Startup Program は、各国で地域のアクセラレータやテック・コミュニティと連携して展開しているが、これまでの活動は欧米が中心だった。香港のテック・コミュニティ「StartupsHK」の共同創設者で、自らも ButterBoom というスタートアップを創業し、昨年の明星和楽に出場してくれた Casey Lau 氏が、昨年10月、Catalyst Startup Program のアジア太平洋地域のコミュニティ・マネージャーに就任した。

来月から、アジア各国のテック・コミュニティを巡るツアーを開始し、2月下旬には東京を訪れる予定だ。アジアツアーを目前に控え、Catalyst Startup Program の詳細と、それにかける意気込みを語ってくれた。


SoftLayer の Catalyst Startup Program の内容を教えてください。

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Casey Lau (Photo by Rick Martin)

Catalyst Startup Program は、世界有数のホスティング・プロバイダ SoftLayer が提供するインキュベーション・プログラムです。1ヶ月1000ドル分のホスティングが無償で提供されるほか、メンターからのメンタリングも受けることができます。SoftLayer 自身がスタートアップとして始まった会社なので、アイデアを実現に結びつけることが、どれだけ大変か知っています。アイデアの実現に必要なインフラやサポートを、スタートアップに無償で提供して応援しようというのが、このプログラムの趣旨です。

Catalyst Startup Program はインキュベーション・プログラムということですが、他のインキュベータ等が提供するプログラムとの違いは何ですか。

最も大きなのは、期間が違うことだと思います。多くのアクセラレータのインキュベーション・プログラムは3ヶ月単位で提供されることが多いです。90日間なんて、あっと言う間ですね。Catalyst Startup Program の期間は1年間です。プログラムに参加するスタートアップには、開始から1年間、SoftLayer のホスティング環境が無償提供され、メンターからのメンタリングを受けることができます。すべては無料です。

他のアクセラレータと違って、Catalyst Startup Program はリアルな作業環境は提供しませんよね? 他のアクセラレータのプログラムに参加しながら、Catalyst Startup Program にも参加することは可能ですか。

もちろんです。各都市のアクセラレータなどとも連携したいと思っていますが、他のアクセラレータのインキュベーション・プログラムに籍を置きながら、Catalyst Startup Program に参加してもらうことに問題はありません。

softlayer_catalyst_startup_program_brochure

東京で一緒に活動しようと連絡をとっているアクセラレータはありますか? 特定のアクセラレータと連携することを予定しているのでしょうか。

今はまだどのアクセラレータとも連絡を取っていません。もし、我々の Catalyst Startup Program と協業したいアクセラレータがいらっしゃったら、連絡してほしいと思います。2月に東京を訪問したときに、いろいろ話ができればと思います。

Catalyst Startup Program に興味があったり、申し込みたいスタートアップは、どのようにコンタクトすればよいですか。

残念ながら、申込フォームのようなものはまだ用意がないので、私宛 calau [at] softlayer.com ([at]を@に変更してください)にメールしてください。2月には上海のテック・コミュニティを訪問した後、東京へ向かいます。SoftLayer 本社のメンバーに加え、協業関係にある 500Startups のメンターも参加してくれる予定です。具体的なプランはまだですが、2月下旬に東京で集まりを持ちたいと思いますので、連絡をいただいた方々には、その案内もできると思います。


昨年、ヨーロッパで話を聞いた HackFwd のように、国境をまたいで各都市を往来する「旅するアクセラレータ」は、今後増えてくるかもしれない。Catalyst Startup Program はその先駆けと言っていいだろう。特に、運営メンバーは日本国内のみならず、世界を横断的に見ている人々で構成されており、SoftLayer の経営陣の直轄プロジェクトであることから、ワールドワイドにサービスを展開しようとしているスタートアップには、技術面のみならず、マーケティングや資金調達の手法等についても相談に載ってくれることだろう。

プログラムについての質問、日本のアクセラレータの協業など、詳しいことについては Casey Lau に問合せてほしい。

Masaru IKEDA

Masaru IKEDA

1973年大阪生まれ。インターネット黎明期から、シンクタンクの依頼を受けて、シリコンバレーやアジアでIT企業の調査を開始。各種システム構築、ニッポン放送のラジオ・ネット連動番組の技術アドバイザー、VCのデューデリジェンスに従事。SI、コンサルティング会社などを設立。Startup Digest(東京版)キュレータ。

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