オンライン地図サービスを提供する中国のBaidu(百度)とAutoNavi(高徳)がO2O領域で対決?

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【原文】

ここ数年、オンライン地図サービス競争が過熱している。地図自体が新しいモバイルゲートウェイとなったからだ。Baidu(百度)とAutonavi(高徳)は、検索大手にして地図サービスのベテランで、「偶然」、同じ位置情報生活サービスプラットフォームの構築プランを用意しており、両社は争うことになりそうだ。地元ポータルサイトのTencent(騰訊)はこの戦いを詳しく記述している。

戦いの時

Baidu BUのゼネラルマネージャーShen Li氏は、同社が10月に位置情報サービス(LBS)部門を設立した際、この事業については現在収益化はさほど気にしていないと語っていた。同社はO2Oに最適なソリューションの模索とサービスシステムの構築がより重要だと考えていた。

一方、Autonaviは近年、地図データプロバイダからLBSライフポータルへの変化を図ってきた。同社の副社長Qie Jianjun(邪建軍)氏によると、同社は今までどおり販売業者へのより良いサービスと顧客獲得の手助け、全般的な満足度への貢献に重点を置いているという。これらの任務とは別に、同社は整備の行き届いた地図サービスの商業化に着手する予定だ。

同じ方向性

優れた者は同じことを考える。両社はO2Oアプローチにおいて全く同じ戦略に行き着いた。それが消費型ガイドと呼ばれるものである。やり方は違ったが、方向性は同じだ。

中国のインターネットシンクタンクeguan(易観)の最新データによると、2012年第3四半期までにAutonaviはモバイル地図市場シェア1位(25.9%)、Baidu Mapは次いで19.1%であった。Baidu Mapのシェアはこの半年で2%増加した。

市場で10年の経験を持つAutoNaviは、Baiduが蓄積に数年かかるであろう程の豊富なロケーションデータを備えている。過去10年、AutonaviはマッピングAPIを多くのサードパーティーの開発者たちとAlibaba(阿里巴巴)、Tencent(騰訊)やQihoo360(奇虎)など12万件のウェブサイトに提供してきた。

2012年12月11日に同社はSina Weibo(新浪微博)と商品、データとクラウドプラットフォームにおいて戦略的提携をすると発表した。「LBSは新しいソーシャルサービスの核となるでしょう。私たちはその先駆者となりたいのです。」と副社長は語った。Qie氏はまた、同社はより多くのO2O関係企業とデータ統合に取り組んでいることを明らかにした。

Baiduの例をとると、Baidu Mapは、地図データ、交通情報、そしてストリートビューをサードパーティーデベロッパーに開示することでオープンポリシーの姿勢を保っている。現在BaiduのO2Oビジネスは、レストラン、映画館、そしてカラオケ事業だけにとどまらず、共同購入、クーポン、そしてテイクアウトサービス事業にも参入している。Baiduは、7700万人のユーザと40もの共同販売業者を獲得したとしており、また現地販売業者向けのマーケティングプラットフォームを4000ほど立ち上げたと述べている。

オフラインへのさらなるステップ

バランスのとれたO2Oビジネスはオンラインとオフラインビジネスの両方に均等に重視すべきである。しかしながら、BaiduとAutoNaviはこの点でしっかりしているわけではない。躊躇しているのだ。Autonaviは提携先のオフラインリソース提供に期待している。

Baiduは不思議なことにオフラインO2Oにはあまり関心を示しておらず、Shen氏がかつて語ったように、Baiduは大規模なオフラインチームなしで自社のO2Oをパワーアップする方法を考えている。彼女によると、Baiduは既に直接影響力のある地元販売業者にサービスを提供しているオフラインチームを持っているが、必ずしもそれがO2Oビジネスの成功への道だとは限らないという。

【via Technode】 @technodechina

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