Chris Andersonのようなテクノロジー系の予言者ともいえる人間が語ったように、メーカー革命が起きようとしている。手の届く、マス市場に対応した3Dプリンターが私達の自宅に現れれば、消費者は店頭で商品を買わなくても、家で物を作ることが可能になる。
それが本当に実現するかは私には分からないが、シンガポールに拠点を置く、シードとアーリーステージの投資会社であるRed Dot Venturesは、それに賭けている。TIS incubator はSGD 589K (USD 482K)を大衆向けの3Dプリンターを商品化を目標とするシンガポールのスタートアップ、Pirate3Dに投資した。
「この技術の魅力は、これからは誰もが何でも自宅のリビングルームで物が作れるようになる事です。」
Red Dot VenturesのマネージングディレクターであるLeslie Lohが言う。「3Dプリンティングは世界に変化を与える事になるます。地元のスタートアップをサポートし、このテクノロジー革命の一端を担える事に喜びを感じています。」
3Dプリンティングは、ラピッドプロトタイピングとも呼ばれ、デザインや建築会社により利用されてきた。Makerbot、CubifyやPP3DP等、各国のスタートアップが低価格で、より効率的でユーザーフレンドリーな3Dプリンターの開発を行っている。
それらのほとんどはアメリカに拠点を置いているため、Pirate3DPは初めてアジアに拠点を置く企業であるかもしれない。彼らは現在、プロトタイピングのフラグシップ商品である、Buccaneerを遅れがなければ、2013年の中頃にローンチする。
このスタートアップのファウンダーはRoger Chang、Brendan Goh、Tsang You JunとProf Neo Kok Bengである。Roger、BrendanとTsang は、幼なじみであるり、大学を卒表したばかりである。RogerはNUSビジネススクールを、GohとTsangはNTU School of Materials Science & Engineeringを卒業した。Prof Neoは、NUSでレクチャーするシリアルテクノプレナーである。
テクノオプティミスト(テクノロジー楽観主義者)はメーカーのムーヴメントに対して明るい未来を描いてきたが、Pirate3DPは理想と市場の現実との間で器用にバランスを取らなければならないだろう。
アジアのギーク達はこの技術の持つ潜在的な力に気がついているが、3Dプリンティングのコンセプトがマスに浸透するまで何年もかかるかもしれない。しかし、いずれそのトレンドがやってきたら、Pirate3DPは先を行く筆頭のプレーヤーとなるだろう。
「近い将来、皆が3Dプリンターを紙のプリンターの横に置き、プラスチックのアクセサリー、キッチン用品、おもちゃ、模型、宿題のプロジェクトや重要でない代替部品を作るようになるでしょう。」
Pirate3DPのCEOであるRogerは語った。
BRIDGE Members
BRIDGEでは会員制度の「Members」を運営しています。登録いただくと会員限定の記事が毎月3本まで読めるほか、Discordの招待リンクをお送りしています。登録は無料で、有料会員の方は会員限定記事が全て読めるようになります(初回登録時1週間無料)。- 会員限定記事・毎月3本
- コミュニティDiscord招待