Viber、LINE、WhatsAppに対抗し、新たなメッセンジャーの開発に着手するインドネシアの通信会社

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【原文】

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通信専門メディア IndoTelko の報告によれば、インドネシアの通信行政を監督する BRTI が、地元のモバイルキャリアと共に Messaging Indonesia という計画に着手しているとのことだ。Messaging Indonesia は、キャリアやプラットフォームの違いを問わず、インスタント・メッセージやマルチメディア・ドキュメントをやりとりできるソリューションになると考えられる。WhatsApp や他のメッセージ・ソリューションにも考え方は似ているが、キャリアは運用コストを下げ、顧客には既存のメッセンジャー以外の方法を提供する意図で、国内通信に完結する形で提供されるものだ。

シンガポールでも、StarHub と SingTel は同様のコンセプトを実現すべく、それぞれの社がアプリを開発している。こういった通信会社の努力は、SMS が時代遅れとなって売上を下げ、(SMSではない)データ通信によるメッセージ・サービスに取って代わられるとの動向を考慮してのものだ。

この動きは正しいのだろうか。私の考えでは、スマートフォンでは当たり前となった、クロス・プラットフォームのメッセージアプリにアクセスできない3G対応のフィーチャーフォンには、Messaging Indonesia に可能性があると言えるだろう。おそらく、ネイティヴに同様の機能を持つ WhatsApp にアクセスできるのは、Nokia Asha シリーズくらいだろう。それとは対照的に、依然フィーチャーフォンを使っているインドネシア人には、mig33 が彼らの注目を集めるサービスである。

インドネシアのモバイルデータの契約者数は総計1億人になろうとしており(フィーチャーフォン、スマートフォンを含む)、キャリアにとっては新たに確保した売上手段の頭打ちを意味している。多くの機能を備えた、多くのメッセージ・アプリに慣れ親しんだスマートフォン・ユーザにとって、Massaging Indonesia はあまり意味が無いと言えるだろう。

Mesaging Indonesia は、海外の人気あるライバルに勝てるだろうか。それは市場のみが知ることだ。サービスの信頼性や品質が保たれれば、数千万人、いや、世界の数億人に使われている他のサービスと戦えるようなものに成長できるかもしれない。特に、通信量無制限で月々1.5万〜2万ルピア(1.6ドル〜2.06ドル)というコストは、サービスを使ってもらう上で魅力的な要素になる。比較までに、Telkomsel の WhatsApp、LINE、KakaoTalk 向けデータ量無制限パッケージは、月々3万ルピア(3.09ドル)だ。

新たなメッセンジャー・サービスが増えれば、自分に最も合ったサービスを探し出せるという点で、消費者に選択肢の幅を広げてくれることになる。サービス品質を維持するという競争の姿勢こそが、サービスの成功を占う上での指標になるだろう。

【via DailySocial】 @DailySocial

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