中国工業情報化部(MIIT)、中国企業に対してAndroidへの過度な依存に警鐘を鳴らす

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【原文】

Android-in-China-2012

中国工業情報化部(MIIT)は最近発表した白書で、中国のテック業界がAndroid ——Google(NASDAQ:GOOG)のモバイルOS ——に大きく依存していることに警鐘を鳴らしている。

これは、中国のスマートフォン産業の発展が脅かされていると同機関は注意を促し、Googleが携帯電話メーカーに対し、いかに圧力をかけることができるかについて述べている。中国には1億4000万人のAndroidユーザがいると言われており、Androidは断トツ首位のスマートフォンプラットフォームとなっている。

同白書は次のように報告している。

「Androidシステムはオープンソースであるが、その中核テクノロジーとテクノロジーのロードマップは、Googleによって厳格にコントロールされている。」

ロイター通信が記しているように、同白書(PDF)は中国企業に独自のモバイルプラットフォームを開発するよう奨励すると同時に、Googleは同社がAndroidをコントロールするのと同じやり方で中国企業を不平に扱っていると述べている。

これはおそらく、AlibabaとGoogleの間に起こった昨年の騒動のことを指していると思われる。AlibabaのモバイルプラットフォームAliyun向けにAcerがスマートフォンを開発したのだが、そのローンチはキャンセルとなった。実はGoogleがAliyunにはAndroidの要素が取り込まれていると主張したために、Androidのハードウェアパートナー企業はそのような枝分かれ的なモバイルプラットフォームを採用できなくなったのだ。

MIITの報告書は、具体的には述べてないが、Baidu、Alibaba、Huaweiなどの企業のOS独自開発を支持している。だが、皮肉なことに、Baidu独自のプラットフォームは実質的に見た目がAndroidに似ており、AlibabaのAliyunではAndroidアプリが利用できるし、販売するためにはAndroidエコシステムの魅力を必要としている。HuaweiとZTEは、Androidの代わりとなり得るFirefox OSを携帯電話に搭載しようと、Mozilla ——そう、また別の外国企業—— と提携しようとしている。

だから、MIITがAndroidを嫌えば嫌うほど、中国企業はGoogleも含めた外国企業との提携を必要としてしまう。だが、Googleが中国での検索エンジン事業で、政府によるコンテンツの検閲よりも撤退を選んで膠着状態となって以来、Googleは中国当局のなかで最も好まれないテック企業になったようだ。Googleプロダクトの多く ——G+などのAndroid構成プロダクトを含む—— は中国ではグレートファイヤーウォール(インターネット検閲)によってブロックされている

(Source: Reuters)

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

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