月間のスマートフォンコンテンツ取扱高は180億円でiモードを逆転ーードコモのスマホ戦略と「二つの逆転」 #bdash

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本稿は、B Dash Camp 2013 in 福岡の取材の一部だ。

国内のモバイルビジネスを語る上でiモードの存在は忘れられることはないだろう。フィーチャーフォン(やっぱりガラケーの方が言いやすい)時代、このプラットフォームで大きな成長を遂げたコンテンツプロバイダーは数多い。

一方、ここ数年のスマートデバイス、特にiPhoneの出現で市場が動いた結果、iモードの存在感は日に日に薄れてきている。しかも競合となるKDDIは「auスマートパス」を公開してプラットフォームの整備を進める。いわば「ガラケーの勢いをスマホでもう一度」だ。

ではドコモはどう動くのか?

4月22日に福岡で開催されたB Dash Camp の壇上でドコモiモードに深く携わるスマートコミュニケーションサービス部長の前田義晃氏が話す、ドコモのスマホ戦略といくつかの数字は興味深いものだった。いくつかのポイントにまとめてお伝えする。

iモードを逆転したスマホコンテンツ取扱高は月間180億円

契約者数はスマートフォン上で1800万ユーザーを達成。2014年には4000万契約に達する予定だ。また、(スマートフォンの)コンテンツ取扱高については月間180億円の市場にまで成長している。これは月次で10%の成長率で伸びている。

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iモードの取扱高は既に逆転している。これだけみるとそもそもキャリアのコンテンツ取扱高が減っているのではないか、と思われるかもしれないが全体でも5%成長している。

iモードの神話「月額課金」を逆転した個別課金

フィーチャーフォン時代、鉄板のビジネスモデルだった月額課金のモデルはスマートフォンに移行するなか、個別課金に逆転された。

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この流れをそのままに、過去フィーチャーフォンで培ったアセットを移行させることで月間180億円から300億円ある市場のポテンシャルを底上げしたいと考えている。

新しい時代のコンテンツプロバイダーとの協業

コンテンツプロバイダー(CP)さんによっては、フィーチャーフォンの画面そのままスマートフォンに移行しているところもある。これではお客さんに響かない。

既存のCPにももちろん進化を期待しているが、チャンスと思って新たな方々にも参加してもらい、取引を活性化していこうと考えている。ドコモではドコモイノベーションベンチャーズなどを立ち上げて支援プログラムも開始している。新しい方々とのつきあいを積極的にはじめている。

ドコモ新サービス「スゴ得」はいつ?

(ドコモの新サービス・スゴ特について)喫緊で公開できるように準備している。KDDIさんの取り組み(auスマートパス)に近いが、どのようなスタートにするかは現在CPと検討中。お客さまがよりコンテンツを使いたい、という雰囲気を作っていきたい。

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