成長する国内クラウドファンディング市場ーーCAMPFIREで過去最高額の約600万を集めたのは「ジャーナリズム」

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注目のカテゴリのひとつとしても取り上げたが、クラウドファンディングの市場は少しずつ日本でも理解が進んでいるようだ。クラウドファンディング「CAMPFIRE」を運営するハイパーインターネッツは5月9日、同プラットフォーム上での過去最高の支援額となる600万円を集めることに成功したと伝えた。

ジャーナリズム+クラウドファンディングの可能性

目標金額の6倍の資金調達に成功したのはチェルノブイリの取材を通じてこれからの福島を考えよう、という「福島からチェルノブイリへ! 津田+開沼+東が観光地化復興の実態を探るプロジェクト」。以前、同プラットフォームで大型の資金調達に成功したのがガジェット系のプロジェクトだったことを考えると、社会的なテーマに支援が集まったことはひとつのポイントとなるだろう。

海外のクラウドファンディング「kickstarter」にはジャーナリズムタグがあり、現時点での最高調達額が約17万ドルとなっている。

また、国内でもジャーナリズムのクラウドファンディング活用例としては(若干方法は違うかもしれないが)元NHKアナウンサーの堀潤氏が運営する8bitNews運営資金を広く集めており、新たなメディア運営のあり方として興味深い。

国内クラウドファンディングでも1000万円規模の調達が出現

クラウドファンディングが市場として活況かどうかをみるには、やはりこの最高金額のインパクトによるところが大きい。もちろん小さい金額だからプロジェクトがダメだということは決してない。しかし看板のような成功事例はそのままこのプラットフォームの期待値へと変わる。実際、kickstarterの「most funded」ページには100万ドル、場合によっては10万ドルを超える数字が並ぶ。

CAMPFIRE以外の国内プラットフォームでも例えばこのMotionGallaryのプロジェクトでは約1400万円を集めているし、COUNTDOWNREADYFOR?など共に500万~1000万円レベルの規模を達成する事例も出てきているようだ。

ちなみに期待値といえば先日、堀江貴文氏がCAMPFIREの特別顧問になってプロジェクトを立上げる…という話題があったのだが、それについて今回ハイパーインターネッツ側からの回答は得られなかった。ただ、全く何も無しということはないだろうし、実際少し情報はあるので恐らく何らか始まるのだろう。

いずれにせよ、今後この数千万円から場合によっては1億円超えの規模のプロジェクトがどこから生まれるのか興味深い。

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