DocomoとLINEが提携ーー混雑したネットワークを開放するクリエイティブな方法の実現へ

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Docomo CEO 加藤薫, photo by Keizai.biz
Docomo CEO 加藤薫, photo by Keizai.biz

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2012年の1月、日本の大手キャリア NTT Docomo (TYO:9437) は無料のVoIPアプリケーションにより、そのネットワークが崩壊に帰した。LINEは障害をもたらした最初のメッセージアプリだ。

LINEは、2011年の半ばにローンチされて以来順調に加速していき、上記の報道が行われた時点で、全体で1500万ダウンロード、日本においては550万ダウンロードを記録していた。

もちろん以後、このアプリケーションのダウンロード回数は10倍ほど高くなっている。日本では4500万ダウンロードで、海外では1億5000万ダウンロード。

DocomoはLINEのようなアプリの需要によるデータロードを受け入れられるネットワークのインフラを強固なものにしなくてはならない。これは簡単なことではない。そのため、本日のイベントにてLINEとのパートナーシップを決断したことを知ったことはとても興味深いことだった。

この企業同士のパートナーシップにはいくつもの側面がある。しかし、最も興味深いのは、Android用のオリジナルのLINEアプリがコールボタンとして組み込まれ、ユーザは通話が可能になるということだ。このゴールについてDocomoが述べているのは、彼らのネットワークにおける負荷を減らすこと。これは9月に実施され、ユーザはほかのDocomoユーザに無料で電話をかけることができる。通常のLINEのボイスコールボタンは、適切な位置に配置される予定。

これはDocomoにとって、電話会社としてモバイル産業に起きている音声からデータへのシフトに適合するための魅力的な戦略のひとつだ。

このDocomoとLINEの提携における別の側面は、スマートフォンに慣れていない、膨大な高齢人口をターゲットにした「らくらくスマートフォン」にLINEアプリケーションをもたらすということだ。このアプリは、起こりうるであろう偶発的な購入による、トランザクションの合計を制限するために予防策を実施するだろう。

モバイルで読まれる100万部の漫画

日本の大手キャリアとの提携に加えて、LINEにとって今日はとても良い日となっている。同社は、日本でまずローンチした新しい漫画アプリがローンチから1ヵ月強で、100万ダウンロードに到達したことを発表した。

Docomoにとっても、4月20日の時点で1200万人以上のLTE契約者を獲得しており、電話会社としてふがいないことはしていない。同社は新しい携帯の機種も発表していたが、もちろんiPhoneの姿はなかった。

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