グローバルゲーム市場で勝つためにはーーGREE、DeNA、gumiの代表によるセッション #IVS

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これは、札幌で開催されている Infinity Ventures Summit 2013 の取材の一部である。このイベントについて、さらなるレポートはこのリンクから読むことができる。


インフィニティ・ベンチャーズ・サミットの初日の午後のセッションでは、モバイルゲーミングをテーマに日本のゲーム会社がグローバルマーケットでどのようにして勝つかについてのセッションが行わなれた。パネリストにはGREEインターナショナルSVPの荒木英士氏、DeNAのチーフ・プラットフォーム・ストラテジーオフィサーの赤川隼一氏、GumiのCEO國光宏尚氏。モデレーターは芸者東京エンターテインメントのCEO田中泰生氏。

GREE SVP 荒木英士氏
GREE SVP 荒木英士氏

荒木氏は、米国と日本は全く異なる市場であり、成功と失敗を共に経験したという。Modern War、Crime City、Zombie Jombieは成功モデルだったと述べた。サンフランシスコと日本の職場では、従業員達は異なったスタイルで働いており、アメリカではプリプロダクション、プロダクション、ベータ、そしてリリース後のそれぞれのプロセスに対して緻密にシステム化されたアプローチを取っていると説明した。どのゲームもステージごとに、それがトップ5のタイトルになれるかどうかの検証が入るという。もし満足できない結果の場合、途中であっても開発をキャンセルしてしまうという。

DeNAの赤川氏は、事業を海外に拡大する際の最大の課題として、異なる地域間の企業理念の一致を保証しなければならないことを説明した。異なる文化において信頼とコミュニケーションを確立することは困難ではあるが、信頼なくしてビジネスはできない。もし1つのゲームがゴールを達成できない場合、それは日本とアメリカ、どちらの責任であろうか。良好なコミュニケーションがある場合このような状況も打破できるといい、”飲みニケーション”の重要性を笑いと共に述べた。

パズルを解く

赤川氏は、ゲーム開発を野球と比較し、成功という名のヒットをしたい場合、何度もスイングする必要があることを指摘した。しかし、興味深いことに、日本で最も人気のモバイルゲームであるガンホーのパズドラは、この規則には当てはまらないという。

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gumi CEO 國光宏尚氏

国光氏は、ガンホーは現在稼ぎ出しているレベニューを維持し続けることができるのかという質問を投げた。赤川氏は、もうしばらくは続けることができると述べ、海外の投資家はガンホーという会社についてあまり知らないが、もし知られた場合、会社をブーストできる投資の可能性があると語った。

野球学の続きとして、スイングし続けているがヒットがなければ、その場合はスイングの調整が必要だという。赤川氏は、各市場においてゲームパブリッシャーは、特定のエリアにおいて何が”共振”するのかを見極める必要があることを指摘した。

もし世界に向けて開発をし、トップランクを狙う場合、ゲームが受け入れられることを確信するためにはローカライズにも注力する必要がある。もちろん出しているゲームの内いくつかはマスには受け入れらないが、コアユーザーを確保していれば成功できる。

だがもちろん、アングリーバードのように世界規模で普及しているゲームもある。荒木氏はこのような広く受け入れられる魅力的なゲームを開発することはギャンブルであることに留意した。GREEは何が通用するかを調べるために大量のデータを使用しているという。Gumiの国光氏はコンテンツはゼロサムゲームという別の問題があると指摘。もしあなたのゲームが人気でも他のゲームがもっと人気である場合、あなたは負けてしまうだろう、と述べた。

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DeNA 執行役員 赤川隼一氏

赤川氏は、DeNAは今こそ好機であり、早く動かなければならないと述べた。これは成功しているインターネット会社の間で以前我々が聞いたことがあるセンチメントである。(もっとも、それはLineである)

これら3つゲーム会社の全てがどのようにして世界規模でゲーマー達に立ち向かうために動くかを見ていくのは、非常に興味深いだろう。

【原文】

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