中国メッセージアプリWeChat(微信)、モバイル決済と有料コンテンツの配信機能を追加か

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WeChat-gaming-platform-315x231Tencent(騰訊、HKG:0700)が同社の人気ソーシャルメッセージアプリであるWeChat(微信)向けのソーシャルゲームプラットフォームを開発していることは知られているが、他に何の準備を進めているのだろうか?

業界アナリストのGuan Peng(管鵬)氏によると、WeChatの次期バージョン(iPhoneおよびAndroid向けv5.0)では3つの主要な機能が新たにサポートされるという。

Peng氏はWeChat v5.0が今月中に登場すると予想した上で、以下の機能が搭載されると考えている。

  • 有料配信、または、購読機能…WeChat の公開プラットフォームのアカウント向け。セレブリティ、メディア、ブランドによる投稿を提供。
  • モバイル決済機能…QRコードのスキャンにより、WeChat上で決済が可能になる。
  • ソーシャルゲーム…以前から予告されていた通りの機能追加。

これらに加え、WeChatのブランド/有名人アカウントが強調され目立つようになるとGuan Peng氏は予想している。

もちろん、これらの機能がWeChat v5.0に搭載されると公式に発表されているわけではない。ライバルアプリのLineやKakaotalkのものと似たソーシャルゲームプラットフォームが登場するのは確かなようだが、今月中にスタートするかどうかはわからない。

モバイル決済も確実というには程遠い。事実、3月に行われたTencentの最新の実績発表(2012年の売上高は70億米ドル)の中で、Tencentの総裁Martin Lau(劉熾平)氏はモバイル決済について以下のように語っている。

私たちは長期的に考えています。決済機能に関しては多くの障害や標準化の欠如という問題があります。実験を行うということについては大いに関心を持っていますが、それを基盤とするビジネスモデルを構築するためには何をしなければならないのかを見極めるには長い時間がかかるでしょう。

コンテンツの有料配信、定期購読というのもLineやKakaoTalkが手をつけている分野だ。数週間前にKakaoTalkはデジタルコンテンツを販売するためのKakaoPageプラットフォームをリリースした。一方Lineも電子書籍の販売を開始したところだ。

いずれも中国のWeChatに影響を与えることはないだろう。WeChatユーザのほとんどは中国にいる。しかし、このように同じパターンが展開されるのは興味深いことだ。WeChatが、将来噂されているモバイル決済機能などの他の機能を求めることはあり得る。

WeChat機能についての筆者の要望は、ぜひとも必要な手直しをしてほしいということだ。特に、Android 4.0以前の時代遅れのスタイルで動作の遅くて出来の悪いAndroidアプリはなんとかしてほしいものだ。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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