目指すはモバイルエデュケーションのプラットフォームーー学習管理サービス「Studyplus」がミクシィから7200万円を資金調達

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学習管理サービス「Studyplus」は、誰もが重要だと思いつつも、継続が困難な勉強というものを、楽しく継続できるようにするサービスだ。

Studyplusを運営するクラウドスタディは、先日大きなニュースがあり話題となったミクシィに対し、第三者割当増資を実施し、7200万円を資金調達したことを発表した。

Studyplusは日々の勉強の記録をつけ、その記録をグラフとして可視化したり、サービス内で勉強仲間をつくり自分の勉強記録を共有し、励まし合うことで勉強が楽しく続けられる環境を提供している。

ユーザの層は、特に勉強することが求められている、高校生、浪人生といった大学受験生が最も多いという。ただ、その層にかぎらず、大学生や社会人、中学生などに幅広く利用されているそうだ。

Studyplusは2012年3月にPC版をリリースし、iPhoneアプリを同年8月、Androidアプリを同年の12月にリリースした。サービスは右肩上がりの成長を続けており、先月の4月9日に会員数は10万人を突破。1ヵ月に2万人弱のユーザ成長をしており、本日のリリースの時点で約13万人のユーザを抱えている。

月間のPVは2300万PVほどで、デイリーでのアクティブユーザは約1万2000人。ログインするアクティブユーザのうち、勉強記録の入力をするユーザは9500人ほどだと、クラウドスタディ代表の廣瀬氏は語る。ログインする人の8割ほどが投稿するか、ログの入力を行なっており、平均すると1人のユーザあたり1日に3.5回ほど勉強記録を投稿している。

月間での投稿数は約100万件に上り、投稿につけられる「いいね」の数が500万ほどになっています。ユーザが1つ投稿するごとに、5つの「いいね」がつく状態となっており、互いに励まし合う文化が生まれつつあります。

Studyplusに備わっているユニークな機能に、合格報告掲示板というものがある。リアルの場所で合格発表を見に行くように、サービス上に合格を発表する場所を設けており、ユーザの誰がどの大学に受かったかなどがわかるようになっている。これによって、どこかの大学に合格した人が「どれくらい、どんな教科の勉強を、どんな教材を使って勉強していたのか」なども、他のユーザは知ることができるようになっている。

匿名で使っているユーザが多いことも同サービスの特徴のひとつだ。勉強仲間を作って利用している人が多く、コミュニティ機能はもちろん、「簿記三級」などユーザは自分の勉強していることをタグ付けできる機能もある。10人までの人数制限があるが、友達が多い人ほど勉強を継続しやすいという結果も得られてきているそうだ。

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モバイルエデュケーションの時代へ

Studyplusの利用者は、約9割がスマートフォンアプリからの利用だという。Studyplusは、2020年までに700億ドル以上の規模になると言われ、世界に生まれているmEducation (Mobiles for Education) の流れに乗っていることが伺える。廣瀬氏はこのように語る。

学習の在り方はここ数十年変化していません。ここにあるポテンシャルは非常に大きいと私達は考えています。学習の在り方をITで変える。これから学習の在り方はデジタルに移行していきます。

現時点では、アナログとデジタルの教材が入り交じっている状態。スマートフォンが登場してきているけれど、多くの人は教材は紙のものを利用して勉強していることも多い。Studyplusでは、増えてきているスマートフォンを使って、学習管理を可能にしています。

Ed Techと呼ばれる領域の多くのサービスは学習コンテンツの提供を行なっていますが、勉強の管理を主眼においたサービスはStudyplusだけ。競合はほとんどいません。

私達は、単なる学習SNSにとどまらず、モバイルラーニングのプラットフォームを目指しています。今後は、APIを公開していき、デジタル教材を使って学習したという記録が自動で蓄積されていくようにしていく予定で、そのためのSDKの開発もすでに始めています。

クラウドスタディは今回調達した資金により、学習管理サービスStudyplusの成長をさらに加速させるための人材の採用を行なっていく。

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