ソーシャル翻訳「Conyac」運営のエニドアが総額6000万円の資金調達ーー法人利用が1000社を突破

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クラウドソーシング型のソーシャル翻訳「Conyac」を展開するエニドアは10月7日、ユナイテッド、三菱UFJキャピタル、SMBCベンチャーキャピタルの三社が運営するファンドを引受先とした第三者割当増資の実施を発表した。払込日は8月30日で金額は総額で6000万円となる。

また、これと同時に法人向けサービスの利用登録社数が1,000社を突破したことも公開している。なお、今回の調達では主にビジネス方面および開発体制の強化を実施するとした。

ビジネス需要を拡大できるかがキー

情報の開示も兼ねて、THE BRIDGEではこのConyacをオープン当時から翻訳のパートナーとして活用している。エニドア代表取締役の山田尚貴氏たちと一緒に作ってきたソーシャル翻訳でのメディアづくりについては、こちらの記事にも書かせて頂いた。

実は、今回の増資にあたっては一部インタビューへの協力をさせて頂いた。その時に私が回答した内容は次のふたつだ。

◎言語圏が複雑なアジアを中心に「言葉の壁」は解決すべき課題である
◎THE BRIDGEのようなメディアモデルがあるとして、こういったビジネス利用をどう拡大するか

言語の問題だけでリーチできない、もしくはしづらい情報があるのはこの日本という国に住む人なら少なからず感じているはずだ。もしこの機会損失が何パーセントかだけでも解決すれば、ビジネスや文化に与える影響は小さくない。

ただ、少なくとも私が生きているような時代で、言語の問題が全て技術的に解決できるのか甚だ疑問を持っている。いわゆる機械翻訳というやつだ。

ソーシャル翻訳は現時点での「解」のひとつだし、これを上手く活用して言語の壁を超えることができれば広がる世界は広い。

ただ、問題はどうビジネスにするか、というイメージだ。私はこのTHE BRIDGEを運営するなかで、翻訳コンテンツを活用し、メディア運営を進めてきた。しかしこれはあくまで特殊なパターンかもしれない。

一般の企業、事業者、起業家が言語の壁を超えることで、事業になるイメージをどう湧かせるか、事例をもっと公開すべきかもしれない。単なる翻訳ツール、サービスではなく、「ビジネスを生むビジネス」であることが分かった瞬間、多くの人はこのソーシャル翻訳の利用価値を再認識できると思う。

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