ZOZOTOWNがモバイルアプリ「WEAR」をリリース——ファッション小売業界にショールーミングの波が到来

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写真提供:パルコ

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

日本のファッション・コマースサイトZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイは、先頃、新たに追加されるショールーミング・サービスに参加する、オフラインのファッション小売店の募集を開始した。このサービスは WEAR と呼ばれ、本日ローンチする。

WEAR はモバイルアプリ(iOS / Android)を用い、消費者は参加店舗で洋服のバーコードをスキャンすると、その洋服をZOZOTOWN、または、他のファッションサイトでオンライン購入できる。オンライン購入時には、消費者がスキャンした小売店鋪に対して、ZOZOTOWN から販売手数料が支払われる。俗に「ショールーミング」と言われるもので、日本のみならずアメリカや中国でも、新たな消費トレンドになりつつある。

日経によれば、ZOZOTOWN のショールーミング・サービスについての小売店の反応は賛否両論だ。東京のファッション・モール・チェーンであるルミネは、テナント店舗に対して消費者が店頭で写真撮影することを禁止するよう通達した。それとは対照的に、デパートのパルコはスタートトゥデイと提携し、ZOZOTOWN に客を誘導したときは手数料を受け取ることに同意した。このショールーミング・サービスには、約200のファッション・ブランドが参加するとのことだ。

この分野では、これまでも、大手のEコマースプレーヤーが新しい機会を狙って動いている。Amazon Japan は当日配達によってファッション販売を強化し、楽天は5月、人気のあるファッション小売 BEAMS と提携した。主要なファッション小売業者であるマガシークはNTTドコモと提携し、ドコモのモバイル契約者からの新たな売上を確保しようとしている。

今回のショールーミング・サービスに加え、スタートトゥデイの最近の動きは活発だ。7月にはEコマース・プラットフォーム開発会社の STORES.jp を買収し、昨年にはファッション・コーディネイトサイトの iQON と提携している。

スタートトゥデイが日本のファッション小売業界をどう変えていくのか興味深い。THE BRIDGE のチームでは現在、日本や世界の(ショールーミングを含む)O2O市場のフォーカス・レポートを作成しており、近日、その一部を本サイトで公開できるだろう。乞うご期待。

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