創業者の時間は何に一番使うべきか?

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hiroHiro Maedaは起業経験を持つスペシャリストが新たな起業家を育てあげる事業創造プログラム「Beenos」のマネージングパートナー。世界進出を目的としたスタートアップ育成プログラム「Open Network Lab」の創業メンバー。ツイッターは@DJTokyo。元記事はこちら


スタートアップの創業者は常に忙しい。やる事が多すぎて遅い時間まで働き、今やっている事以外の事は考えられない状態に入る事が多い。経営経験が少ない創業者はよく自分が忙しいから会社が前に進んでいると勘違いをしてしまい、「忙しい事」によって安心感を得てしまうことがある。

しかし本来創業者の時間は何に一番使うべきか?

それは「今、会社にとって一番大事な事」に使うべき。創業者は現在何に時間を割いていて、そしてそれが自分の会社にとって本当に最優先すべきことなのかを意識する必要がある。

時間の作り方

先ずやるべき事は時間の確保。

会社がどのフェーズにあったとしても、創業者は時間を作る必要がある。会社が「一番大事な事」をやり遂げるには、たいてい時間を集中的に確保する必要がある。毎日寝る前に30分ほどかけて、その日何の事にどれくらいの時間を割いたかを振り返り、記録する。

次にやるべき事は「今、会社にとって一番大事な事」を考える。
考え方としては、今一番の課題は何なのか?もしくは、会社の成長を妨げる一番のボトルネックは何か?を考える。恐らくたくさん出てくると思うが、これをあえて一個に絞る事が大事。

そして、記録してきた日々の時間の配分を見て、「一番大事な事」にどれくらい時間をかけられているかを見る。もしそれが1日4時間未満だった場合、他の事に時間を割き過ぎだと判断する。

時間の確保がきちんと出来ていないと判断した場合は、それらが今本当に必要なことなのかを考えて、もし必要な場合それを他の人に任すことができるかを考える。他の人が担うことができるのであれば、そのオペレーションを他の人に任す。経営者は、できる限り最低1日4時間程度は今直面している課題の為に時間を集中的に確保出来るようにする。その時間が途切れるほど生産性が下がるので、4時間連続で確保する事がベスト。

採用

「一番大事な事」の大半は採用になる事が多い。採用は必ず創業者自らやるべきだと思う。会社が小さければ小さいほど、そして埋めようとしているポジションが重要であれば重要なほど創業者自身が判断をする重要性が高まる。自分が作った会社の文化を大事にするべき

オペレーションモードの罠

会社が軌道にのりとにかく今やっている事を継続すれば、売上も利益もユーザーもどんどん増えていく ー この、今やっている事だけを繰り返す「オペレーションモード」に入らない事。トップに立つ人間の役割は、常に先の事を考え、機会を探し、先手を打つ。先の事を考える時間を確保する事。

マスターするまで時間がかかる

タイムマネージメントは、すぐに上手くはならないし、時間確保ができるようになるまで時間がかかる事が多い。僕自身もまだ完全にマスターできていなくて、自分の時間配分に不満足な時もある。とにかく繰り返し繰り返し自分の時間配分の最適化に挑戦する事。いずれ効果的で生産性の高い創業者になり、自分の会社の成長スピードも加速する事になる。

【原文】

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