ノボットのアジア部門担当OBが、タイで人材募集プラットフォームJobTalentsをローンチ

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タイの失業率は 0.67% と世界的にも4番目に低い数字だ。LinkedIn がタイ語版をローンチしたり、JobTalents というサイトが立ち上がったりしていることを考えれば、この値は来年さらに低くなるだろう。

JobTalents はタイを拠点とするスタートアップで、人材採用業界をディスラプトしようとしている。優秀な人材の確保に苦しむ企業を助ける、リクルーティング・プラットフォームを提供する。同社の売りは、人材採用案内の投稿が無料であることで、応募のあった人材を採用したときにのみ料金が発生する。つまり、よい人材が見つからなければ、出稿した企業は料金を支払う必要がない。JobTalents は人材が採用されたとき、一人当たり5,000バーツ(約1.6万円)を出稿企業に請求する。

JobTalents は、タイのオンライン・ヘッドハンティング業界においては、極めて新しいビジネスモデルを採用している。リクルーターの多くは給料に対するパーセンテージで料金を請求するし、オンラインサイトは古いやり方、つまり、案内投稿を目立つ場所に掲出させるために広告料を求めるからだ。

JobTalents は候補者を試験するスキルテストの機能も実装しており、履歴書のみならず、仕事に必要な特定のスキルを見ることもできる。例えば、プログラマの職種に応募するにはコーディングテストを受ける必要があり、英語教師に応募するには、誰かに英語を教えているビデオをアップロードするよう求められる、といった具合だ。

同社は JobTalents を始めた理由を次のように述べている。

雇用主らが、現在の人材サービスに満足していないと知ったからです。我々が実装した機能は、タイの雇用主から聞いた意見を元にしており、彼らが優秀な人材を効率よく見つけられるよう、コストと時間の両方を節約できるようにします。

経験豊かなスタートアップ成功者によるバックアップ

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越陽二郎氏

JobTalents を運営する TalentEx 社は2013年、越陽二郎(こし・ようじろう)氏によって設立された。彼は以前、広告最適化・交換プラットフォームのスタートアップ、ノボットに勤務していた。[1] ノボットの創業者である小林清剛氏は今回、越氏のアドバイザーを務める。越氏はノボット時代にアジア地域のビジネス開発を担当しており、この経験を通じて彼はアジア市場の知見を獲得した。

さらに、JobTalents は、タイのデジタル出版プラットフォーム Ookbee の経営陣からエンジェル投資を受けている。Ookbee の CEO Moo Nattavudh は、出資の経緯を次のように説明している。

スタートアップの創業者として、私はタイのさまざまな人材募集サービスを使っています。越氏が無料投稿可能という興味深いビジネスモデルを話したので、スタートアップ創業者や人材採用担当者は誰もが使いたがると思いました。私の共同創業者である Charn や Joe、それに私自身も、越氏がこのビジネスをやるのにふさわしい人物だと考えています。

JbTalents.com(ドメイン名では job の「o」を除く)は2014年に正式オープンする予定だ。企業登録は既に開始しており、ローンチの際には割引が適用される見込みだ。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】


  1. 原文では、人材系のスタートアップで勤務していたとあるが、その詳細が確認できないため、訳文では表現を割愛した。 ↩

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