アニメプロジェクト「サンタ・カンパニー」がKickstarterで目標達成ーー日本のアニメ作品の累計調達額は1億円以上に

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santa company

クリスマスを終え、世間は年末モードへと突入しつつある中、糸曽賢志氏によるアニメプロジェクト『サンタ・カンパニー』がKickstarterにて$50,000を調達、目標を達成した。

糸曽氏はアニメーション・実写映画・ミュージックビデオ等、ジャンルを問わず作品を発表している人物だ。監督作品は「カンヌ国際映画祭」にて紹介されたほか、経済産業省主催「CMTアワード」大賞・国際賞、「東京国際アニメフェア」主催「東京アニメアワード」企業賞など、国内外の映画祭で評価を受けている。

以下は「サンタ・カンパニー」のKickstarterプロジェクトの紹介映像だ。

「サンタ・カンパニー」はその名の通りサンタクロースの会社を描く作品。既に発売されている児童小説の1年後のストーリーとのことで、主なスタッフは以下のようになっている。

企画・総監督・プロデューサー:糸曽賢志
監督:かまくらゆみ
脚本:福島直浩/かまくらゆみ/糸曽賢志/中村浩士
キャラクター原案:左
キャラクターデザイン:原田大基
制作スタジオ:NEXUS
製作:KENJI STUDIO

また、主要なキャストも発表されている。日本のアニメファンであれば、公開が楽しみになるキャスティングだ。

ノエル・ホワイト:藤村 歩
ベル・クリスタル:梶 裕貴
ミント・ロンド :戸松 遥
トーマス・ダウ :釘宮理恵
ペドロ・ロンド :櫻井孝宏

サンタ・カンパニー

Kickstarterで資金調達した日本アニメ作品

さて、ここでこれまでにKickstarterで資金調達を行った日本のアニメ作品を振り返ってみよう。

  • 2012年10月 湯浅政明監督/プロダクションI.Gの『キックハート』が201,164米ドルを獲得。風穴を開ける。
  • 2013年6月 吉浦康裕監督/スタジオ六花/ディレクションズの『イヴの時間』が215,433米ドルを獲得。こちらは英語字幕版をブルーレイディスクで販売するためのプロジェクトだったが、目標金額の$18,000に対して10倍以上の金額を調達した。
  • 2013年8月 吉成曜監督/トリガーの『リトルウィッチアカデミア』が$625,518を獲得。開始から5〜6時間で目標金額の150,000米ドルを達成してしまうという驚異的なものだった。

これに「サンタ・カンパニー」が加わり、4作品で約1,100,000米ドル、日本円にして1億円を超える金額をクラウドファンディングで調達したことになる。

ちなみに、「サンタ・カンパニー」は日本のアニメ関連クラウドファンディングのAnipipoでも資金調達を試みたが、あと僅かのところで目標金額に届かなかったという過去がある。

今回の目標達成で雪辱を果たしたものの、「サンタ・カンパニー」チームは日本国内で目標クリアができずに歯痒い思いをしたに違いない。アニメ作品がKickstarterで資金調達を行う事例が今後増えていくことが考えられるが、国内だけでの目標クリアは本当に不可能なのだろうか。今後も、国内・海外問わず、こうした動きを今後も追いかけていきたい。

最後になるが、KENJI STUDIOのサイト上に「サンタ・カンパニー」とのタイアップや販路形成などの協力者を募集する記載がある。興味のある方はコンタクトをとってみてみるのもいいかもしれない。

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