シロクが新たに送り出すグロースハックツール「Growth Point」は、アプリの継続率向上と集客支援サービス

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サイバーエージェント子会社でスマートフォン向けのカメラアプリmy365を運営しているシロクが、新たなグロースハックツール「Growth Point」をリリースした。

同サービスはシロクが8月にリリースしたプッシュ通知解析サービス「Growth Push」、10月にリリースしたデバッグの効率を向上させるサービス「Growth Debug」に続く、3つめのグロースハック系ツールとなる。

Growth Pointは、iOS、Android向けのポイントサービスで、ユーザの継続率向上と集客を支援するためのサービスだ。ユーザに共通ポイントを付与できるSDKを提供することで、アプリのデベロッパーたちはアプリにポイント機能を付与することができる。このポイントは、Growth Pointを導入したアプリで共通のものとなっている。

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Growth Pointが導入されたアプリを利用すると、ユーザはアプリの起動や写真投稿など、各アクションに応じてポイント獲得することができる。このあたりの仕組はソーシャルゲームに似ている。ユーザはいくつかのアプリでポイントを貯めると、itunesカードなどのコンテンツ景品と交換できる。

gp_shelfソーシャルゲームアプリはこうした仕組みを導入しやすいが、写真共有アプリやニュースアプリなどはこういったインセンティブ設計が難しい。Growth Pointはこうしたアプリを対象とし、継続率を高めるためのサービスだ。

デベロッパー側はポイント獲得機能を付与することでユーザのアクションを促すことができるだけでない。Growth Pointは単一のアプリ上からユーザが得られるポイントには限りがあり、ユーザはさらなるポイントを求めて、Growth Pointを導入している他のアプリにも回遊するようになるという。

ポイントを獲得したユーザが交換する景品はシロクが用意するため、デベロッパー側は費用を支払う必要がない。無料で導入し、景品の用意もいらない。シロクは今後このサービスをどう大きくしていくつもりなのだろうか?今回取材に応えてくれたシロク取締役の向山雄登氏は、

来年の1月には20万DAU、導入アプリ数10個〜30個ほどを目標にしています。この目標を達成できるタイミングで、マネタイズに向けた動きをしていく予定です。マネタイズについては、景品交換画面にアプリの広告を出したり、メーカーの商品を広告として出したり、ということを考えています。

とGrowth Pointの展望について語ってくれた。プロモーション費用を多くかけられないアプリなどに使ってほしいと考えているそうだ。

2014年は「グロースハック」が盛り上がる年に

すでにリリースしている「Growth Push」は約500個のアプリが導入し、大きいクライアントも入ってきた状態です。

と、Growth Pushも着実に伸びていることを教えてくれた。「Growth Debug」についてはまだリリースから2ヶ月。引き続き導入アプリを伸ばしていくそうだ。

グロースハックは、最近「グロースハッカー」というタイトルの書籍も発売され、2014年にはますます注目を集めることが予測されるキーワードとなっている。

来年からアプリ会社向けのツール競合が増えてくるのでは、と考えています。

と向山氏も語っていたが、シロクにはmy365などの運営によって培ったノウハウがあり、これが差別化要因になると考えている。

今回、Growth Pointをリリースし、年明けの1月、2月には新たなグロースハック系ツールのリリースを予定しているシロク。そのスピード感も差別化の要因となってくるのは間違いない。

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