WeChat(微信)が定期会員アカウント用にセルフサービスの広告システムを試行

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WeChat(微信)がTencent(騰訊)の他のソーシャルサイトで近頃使用されているセルフサービスの広告システムGuaniantong(広点通、GDT)を導入し、サブスクリプションアカウントに広告を表示している。現段階ではいくつか選別されたアカウントで試行中であり、旧正月後に公募される予定だ。

WeChatが中国で最も人気のソーシャルプラットフォームとなった今(それ以前に最も流行していたSina Weiboは人気の急激な落ち込みに苦しんでいるようだ)、WeChatを通じて記事を読む読者たちを引き付けるために、多くのメディアがサブスクリプションアカウントを作成している。

フリーランスの記者にはWeChatを主要な出版プラットフォームとして活用している人もいるし、自分の記事に広告を載せてもらおうと、何とか広告主を引き付けようとする人もいる。

2011年にローンチされたGDTは、今のところQ-zone(QQ空間、SNS)とPengyou (朋友、実名制SNS)で用いられており、そこでは広告主が広告スペースを落札した後、ターゲットとした閲覧者向けに広告を掲載することができる。

広告主は、どこに(サイトやウェブページ単位で設定された広告スロット)、誰に(性別、年齢、居住地等)、いつ(日にち、時間)広告を表示させるか選択できる。広告はTencentのソーシャルサイトにあるサードパーティーアプリにも表示されるので、GDTは彼らと広告収入を分配している。

WeChat向けのGDTシステムは他のプラットフォーム向けとは仕組みが違っている、とGDTのプロダクトマネージャーが話してくれた。サブスクリプションアカウントから表示できるモバイルページの内容は文字や画像しか使えず限定されているため、広告はシンプルなディスプレイ広告以外はあり得ないそうだ。

Tencentが広告収入をいつ、どのようにサードパーティーの出版業者らと分配するかは不明だ。しかし、今日このニュースを聞いた出版業者らにとっては励みになっている。Sohu(捜狐)やSina(新浪)等のようにサードパーティー出版業者向けにモバイルプラットフォームを開発し、収入の分配も約束している企業は他にもある。しかし現時点では、WeChatほど有力な企業を思い浮かべることはできない。

【原文】

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