リアルタイム動画学習サービス「schoo WEB-campus」を運営するスクーと、東京⼤学知の構造化センターが主宰する全学教育プログラム「東京⼤学 i.school」が、コンテンツの共同⽣成を主として連携していくことを発表した。
スクーが蓄積してきた「インターネットで学習体験を最⼤化するノウハウ」と、東京⼤学が蓄積してきた「知の構造化技術」を合わせ、『オンラインだからこそ可能な新しいイノベーション講義・ワークショップ』の実施を目指す。
東京大学 i.schoolは、2009年9月にスタートしたプログラム。新しいアイディア、製品やサービス、ビジネスモデル、社会システムを生み出す力を持つ人材、イノベーターを育むことを目的としている。
i.schoolはこれまで、原則的に東京大学の修士・博士課程に所属する学生から参加を募り、通年でフィールドワークやワークショップを実施してきた。(なお、余談だがi.schoolは現在通年生の募集を行っている。)
今回の連携により、このイノベーター養成のための学習プログラムが、オンラインで誰もが参加可能なものとなる。リアルの場で実施されることが多いワークショップを、オンラインで実施するというのはi.schoolにとっても挑戦だと考えられる。
だが、この挑戦が成功すれば、オンラインにおける学びの可能性が大きく開ける。
「オンラインでの学び」の挑戦
この連携が挑戦であるのはi.schoolだけではない。スクー代表の森健志郎氏は今回の連携についてこのようにコメントしている。
オンラインだからこそ可能なアイデアを詰め込み、独自のオンラインワークショップをやりましょう、という話を東大としています。かなりカリキュラム構成にこだわっていて、通常のワークショップから思考を外してコンテンツを再設計しています。
現状、オンラインでの学びは、リアルで学べるならリアルがいいけれど、それができないならオンラインでやろう、というリアルでの学びにおけるオルタナティブなものになっています。
そうではなく、リアルとオンラインの学びを並列なものにしたい。そのために、オンラインだからこそできる学び、体験をどれだけ作ることができるか。今回の連携はそういう挑戦なんです。
現在、放送スケジュールと授業内容は以下の通りとなっている。
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4/16 放送【イノベーション創出における基礎と⽅法論】
4/23 放送【理解①:インタビュー・フィールド観察の⽬的と⽅法】
4/30 放送【理解②:技術・事例調査の⽬的と⽅法】
5/7 放送 【創出:アイデア発想の発散・収束・表現⽅法】
5/14 放送【実現:コンセプトのデザイン⽅法とユーザー調査】
6/3 放送 【ワークショップ①未来の暮らしの中のロボットに学ぶ】
6/10 放送【ワークショップ②インドのサービスに学ぶ】
6/17 放送【ワークショップ③ キャンパスライフのサービスに学ぶ】
このプログラムは参加費⽤は無料となっており、⽣放送は⽇本語のみ、録画は⽇本語と英語の2⾔語に対応することを予定している。第1回⽬の放送は4⽉16⽇(⽔)21 時〜22 時(60 分)、その後の講義は毎週⽔曜⽇の同時間に放送される。またワークショップは6⽉3⽇(⽕)21 時〜22時半から3週続けて、schoo WEB-campusで実施予定となっている。
イノベーターを生み出したいのであれば、その仕掛け人側もイノベーティブである必要がある、と筆者は考えている。そういう意味では、今回の連携によるオンラインでのワークショップの実現は、非常に興味深い挑戦だ。
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