13歳から84歳までが参加したスクーとi.schoolの合同生放送の受講者データが公開、滞在率は90%超え

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i.schoo

先日、本誌でも取り上げた「schoo WEB-campus」を運営する株式会社スクーと、「東京大学 i.school」が提携して制作するインターネット学習プログラムの第1回「1限目:イノベーション創出における基礎と方法論」が、4月16日に生放送を実施。スクーは初回の放映で判明したデータを公開した。

初回の放映では日本全国と、海外からも受講するユーザが現れ、合計で1700人以上のユーザがプログラムを受講した。受講したユーザの年齢層も幅広く、下は13歳から上は84歳とインターネットサービスとしては非常に稀だ。

年齢層グラフ

年齢分布

今回の生放送では受講者の特色以外にも、海外からの視聴者が現れたことや、パブリックビューイングを実施するユーザが登場するなど、リアルタイム動画学習としては非常に興味深いことがいくつか確認された。それぞれの動きについて、スクー代表取締役社長の森健志郎氏にコメントをいただいた。

幅広い年齢層のユーザが一緒にオンラインワークを行う

i.schoolのカリキュラムは理論と実践をテーマとしており、それぞれの講座が放送予定です。理論が全5回、実践が全3回のうち、今回は理論編の第1回でした。そのため、「身の回りにある”イノベーション”を思いつく限りあげてみよう」といった比較的簡単な内容でしたが、世代間によって異なる意見が生まれたことで、幅広い視点での「イノベーションに対する理解」を促進できたと思います。

多数の意見が上がることによる視認性の向上や、データを基にさらに自動分類化して多角的に見る方法など、今後取り組んでいきたいテーマも明確になりました。このあたりは、さらにユーザの学習効果を高めるためのポイントになり得るとチーム内で再認識できました。

アメリカからの視聴など海外からも視聴者が現れた

時間帯の異なる海外から生放送に参加するユーザが確認できたことで、録画ではなく、生放送で参加したい、という「生放送がうむ強い双方向性の価値」を再認識することが出来ました。今後も世界中から生放送授業に参加してくれる人を増やす取り組みはもちろんのこと、チャットの疑似的同期や受講生同士のコミュニケーション機能など、録画であっても双方向性をより強く実感し、その価値を享受できる人を増やしていきたいと考えています。

「パブリックビューイング」などのユーザ発の楽しみ方の登場

スクーでは生放送のパブリックビューイングや、録画を活用してのワークショップなど、ネット上でとどまらない楽しみ方を「学級委員」という制度で推奨しています。

現在約20の都道府県、約30人の”学級委員”が各エリアでスクーを活用した勉強会を開催しています。スクーのビジョンは「世の中から卒業をなくす」こと。そのために、「終わらない学校生活」という体験をより強化していきたいと思っていますが、「学校」に絶対必要なものとして「実生活との強いリンク」があげられると思います。

学校で学んだことを生かして就職したり、仕事で活躍したり、一緒に学んだ仲間と飲みに行ったり、ずっと繋がったり、結婚したり。オンラインの体験だけでなく、そこから生まれる実生活への影響が体験設計における肝だと思っています。

だからこそ、リアルの”友達”や同じ地域に住む人同士を”クラスメイト”にしてしまうような、学級委員制度等のパブリックビューイングは今後も広げていきたいと考えていますし、更なる強い実生活とのリンクを生み出すものも提供していきたいと思っています。

好調な滑り出しを見せたスクーとi.schoolの合同生放送、第二回「理解①:インタビュー・フィールド観察の⽬的と⽅法」は4/23に放送予定。

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