韓国発のグロースハック・ツール5Rocksが、アメリカのモバイル広告トラッキング大手HasOffersと提携

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韓国発のグロースハック・ツール「5Rocks」のことを初めて取り上げてから、かれこれ1年が経過しようとしている。昨夏、同社は日本のグローバル・ブレインから資金を調達し、また先頃、日本やアジア展開を加速するためアドウェイズとの提携を実現できたのは、一つのマイルストーンと捉えてよいだろう。人材が必ずしも豊富とは限らないスタートアップにとって、自らは開発に集中し、営業や販売をその分野の大手に任せるのは賢明な選択肢の一つである。

そして今日、5Rocks はアメリカ進出を発表した。手を組む相手は、モバイル広告トラッキング大手の HasOffers だ。HasOffers については、以前アドイノベーションの HITRACKING の競合として紹介したことがあるが、主なサービスとして Google AdWords、iAd AdColony、InMobi、Drawbridge など450以上のアドネットワークやパブリッシャーと連携し、広告効果測定サービス「Mobile App Tracking(MAT)」を提供している。(日本国内向けには、サイバーエージェント傘下の CyberZ が MAT を販売している。)

5Rocks と HasOffers のサービス連携により、MAT のユーザは、5Rocks が提供するユーザ分析機能の一部が利用可能になり、広告チャネル別の流入ユーザの動向分析が可能になる。グロースハック・ツールでは、ユーザの反応を確かめるために A/B テストを実施することが多いが、今回の連携でユーザはモバイル広告出稿の A/Bテストの結果を分析しやすくなる。

5Rocks は、日本でも、GumiPokelaboMyNetMutations StudioKLabNewsTech など、有名モバイルゲーム・デベロッパで広く採用されている、グロースハック・ツールだ。

この分野では、5Rocks 以外に、planBCD を運営する KAIZEN が先頃500万ドルを資金調達してアメリカ進出を発表したほか、シンガポール拠点で Fello を提供する Unicon、サイバーエージェント子会社で Growth Push / Growth Replay / Growth Point を提供するシロクなどが凌ぎを削っている。各社の国際戦略にもよるが、彼らにとってもよき海外パートナーを獲得し、モバイル広告トラッキングの機能との連携や融合を図っていくことは、今後の大きな課題と言えるだろう。

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