日本人チームによるArduino互換基板「PocketDuino」プロジェクトがIndiegogoで進行中

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PocketDuinoはオープンソースハードウェアであるArduinoをベースに設計されたAndroid端末に接続できるArduino互換基板で、現在日本人チームがIndiegogoで資金を集めているプロジェクトです。

PocketDuinoの特徴の一つとしてセンサーデバイスとの接続の容易さがあります。アルコールセンサーなどのセンサを制御するための開発者が利用しやすいライブラリを用意することで、例えばアルコールセンサの場合はAndroid Javaで3行のコードを書くことでArduinoからセンサーの値を取得できます。

このようにPocketDuinoを使うことで、一般的なAndroid端末に内蔵されていないセンサーを外付けし、Androidアプリと連動させることがより簡単に実現できます。PocketDuinoチームはこうしたセンサー連携アプリケーションを、開発者が最低限のハードの知識のみで実装できるようにすることを目指しているそうです。

PocketDuinoは一般的なArduino同様、プログラムの書き込みにWindows PC/Mac/Linux PCを利用できます。この他、PocketDuinoならではの特徴としてAndroid端末からの書き込みが可能な点があります。ブラウザ上でArduino開発環境を再現するcodebenderと、専用の書き込みアプリを使用することでAndroidのブラウザ上でプログラムを開発し、Arduinoへの書き込みが可能です。

Android端末からプログラムを書き込めることで、Androidアプリ開発者はAndroidアプリだけではなくPocketDuinoの中身まで管理できます。例えばAndroidアプリ内にArduinoのスケッチを内包することによって、遠隔ユーザが開発者と同じハードウェアを用意すればアプリを動作させることができます。

今回IndiegogoではPocketduinoに加えてアルコールセンサーも配布しますが、これらを持っていればユーザはAndroidにPocketDuinoを接続するだけで、他のユーザーが開発した様々なアプリをすぐに楽しむことが可能になります。

最近「Internet of things」というワードが改めて知られるようになってきましたが、未だ「Internet」と「Things」の間、つまりソフトウェアとハードウェアの溝は深いです。

PocketDuinoチームはソフトウェアのハードウェアの溝を埋めることができるこのプロダクトを通じて、新たなハードウェアスタートアップ、新たなプロダクトがより多く生まれるきっかけを提供したいと考えているそうです。

彼らはPocketDuinoが成功した後にアメリカでの起業を検討しています。新しいプロダクトをどんどん生みだすことに魅力を感じ、またPocketDuino以外にも、解決すべき課題に合わせた第2、第3のハードウェアを開発していく予定だとか。

今回のIndiegogo上でのプロジェクトは2014年6月まで続けられます。1ドルを投資することでPocketDuinoの最新情報をメールで受け取ることができます。39ドルを投資することでPocketDuinoを、55ドルでPocketDuinoとアルコールセンサーのセットを入手できます。(Early birdのディスカウントあり)

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