#GMIC Tokyo 2014: Cheetah Mobile CEOが語る、世界を席巻し始めた中国のモバイルトレンド

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Cheetah Mobile(猟豹移動)CEO Sheng Fu(伝盛)氏

これは7月11日、東京で開催されている GMIC Tokyo 2014 の取材の一部である。
グローバルという言葉の定義について、最近、面白い話を耳にした。ITのグローバルセンターはどこかと尋ねられたら、多くの人はシリコンバレーをイメージするだろう。しかし、ここでいう、グローバルの定義は何なのか? もし、最も多くの人がITを使う市場をグローバルセンターと定義するならば、それは中国に他ならない。この考え方に沿えば、中国で起きていることこそが、ITのグローバルトレンドなのだと。

中国のテックカンファレンス GMIC(Global Mobile Internet Conference/全球互連網大会)の東京版として、初めての開催となった11日の GMIC Tokyo 2014 では、Cheetah Mobile(猟豹移動)の CEO Sheng Fu(伝盛)氏が基調講演を行った。

Cheetah Mobile(NYSE:CMCM)が5月8日、ニューヨーク証券取引所に上場したことは記憶に新しい。同社のルーツは、Xiaomi(小米)の創業者 Lei Jun(雷軍) 氏が立ち上げた Kingsoft(金山軟件)に遡る。Kingsoft から分社した Kingsoft Internet Security Software Holdings(金山網路)の流れを汲む会社で、4年間にわたって、セキュリティ分野の事業を展開している。

「中国式の逆襲」と銘打ったこのセッションの中で、伝氏は中国のインターネット企業の優位性を次のように強調した。

我々の会社では、昨年の従業員数は500人でしたが、この1年間で1,500人にまで増えました。増えた1,000人の約8割がR&D部門に就いていますが、アメリカでもこれだけ急激に人材を増やすのは難しいでしょう。中国では大学が多くの優秀な人材を輩出しており、彼らの存在が中国のインターネット企業の成長を支えています。

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不要なアプリやファイルを削除し、スマートフォンを健全な状態に保ってくれる、Cheetah Mobile のソフトウェア CleanMaster は、全体アクセスの63%が中国国外からもたらされ、世界に1.6億人のユーザを獲得している。アプリ・デベロッパとして、Android と iOS の両方のアプリストアでのダウンロード数の積算では、Facebook と Google に続く3位の座を誇っている。

これまで、中国では Baidu(百度)、Alibaba(阿里巴巴)、Tencent(騰訊)の三大巨頭(三社の頭文字を取って BAT と呼ぶ)が市場を寡占してきた。伝氏は彼らを〝PC時代のインターネット企業〟と位置づけ、Cheetah Mobile をはじめ、Boyaa Mobile(博雅互動)、3G門戸などモバイルに強い企業が、中国のみならず、世界のインターネットを牽引していくだろうと述べた。

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