教育を変えていく土壌作りを ー EdTech分野のアクセラレータプログラム「Slogan Viling Ventures」がスタート

by Junya Mori Junya Mori on 2014.7.11

EdTechといえば世界のテック領域において注目を集める領域だ。日本においても数々のスタートアップたちがEdTech領域においてサービスを立ち上げ、成長させてきた。その様子を本誌でも何度か取り上げてきている。

今回、この「EdTech」をテーマとしたアクセラレータプログラム「Slogan Viling Ventures」が立ち上がった。

「EdTech」特化のアクセラレータプログラム

Slogan Viling Ventuers

「Slogan Viling Ventures」 は、教育分野にイノベーションを起こしたいという意思や、教育現場の課題を解決したいという強い思いを持つ人々を対象とした3ヶ月間の短期集中で事業の育成を目指すプログラムだ。

第1期プログラムは2014年7月末より開始予定となっており、対象期間は10月末までの3ヶ月間。同プログラム期間の最終日には、成果を発表するDemo Dayも実施される。

教育分野にイノベーションを

「Slogan Viling Ventuers」は、教育事業グループである Vilingホールディングスのグループ会社 Viling Venture Partners と、採用領域、教育領域、産業創出領域を融合させたグロースヒューマンキャピタルとして、スタートアップや新興成長ベンチャーを中心に新卒・中途採用支援を手掛けるスローガンによって運営される。

Vilingホールディングスは教育領域へシード投資を行うベンチャーキャピタル事業や、学童保育事業を開始しており、今後は他の教育事業の立ち上げなども視野に入れている。

Vilingホールディングスの代表取締役社長 諸藤周平氏は、今回のプログラム立ち上げの経緯に関してこのようにコメントしている。

諸藤氏「教育に関してはITを介在させて変えられる余地が大きい分野だと考えています。私たちの定義では、あるべき教育の姿は「社会とともに、イキイキと生き続ける力を引き出す」というもの。大人になっても前向きに生きていける人を育てるというものと教育を定義したときに、現在は公的な教育も民間の教育も、そうではないところにエネルギーがかかっていると考えています。教育をあるべき姿にしていく、それが私たちのミッションです。

私たちは教育分野に当事者として関わるためにいくつかのアプローチを考えています。幼稚園~高校までの教育機関の段階的な設立・運営や、教育のプロダクトの開発や提供などです。特にテクノロジーを活用して教育を変えたいと考えているプレイヤーはすでに多く存在していることもわかり、そうしたプレイヤーをサポートしていくことで結果的にインパクトが出せるのではないか、と考えました。こうしたプレイヤーをサポートしていくために、Viling Venture Partnersを立ち上げました。」

教育という分野を変えていくために、様々な角度からアプローチしようとしているVilingホールディングス。その1つのアプローチとして、今回の「Slogan Viling Ventuers」が位置づけられる。

事業アイデアを共創していくスタイル

こうした想いのもと立ち上げられた「Slogan Viling Ventuers」は、支援対象をシードやアーリーの段階のスタートアップ、もしくは、起業するかは分からないが教育の課題を解決したいと考えている人、教育にイノベーションを起こしたいと考えている人、教育分野における起業に興味はあるが事業プランが明確にはなっていない人などにしている。

こうした創業前後の段階の人への支援を中心に、EdTech分野における事業機会等についてのディスカッションパートナーとなり、事業アイデアをゼロからブラッシュアップしながら共創していくスタイルを想定している。

具体定期には以下のような内容のプログラムとなっている。

  • 3ヶ月間の活動資金最大20万円を提供
  • コワーキングオフィスが利用可能(詳細は下記)
  • スタートアップ期のリクルーティングサポート
  • 事業を加速させるアドバイザーやメンター、必要となるタレント(外部人材含む)へのリーチ
  • ゼロから事業をスケールさせるノウハウ/経験知
  • 教育分野における事業プランのブラッシュアップや、ネットワーク、アライアンス先紹介
  • グローバル進出に関するアドバイス

これらの項目を見てもらえればわかるように、資金の援助がメインというよりは、最初期から一緒に作っていくということに主眼を置いたプログラムとなっている。もちろん出資の可能性がないわけではなく、3ヶ月間のプログラムの最終段階ではDemo Dayが開催され、その段階で有望なプランに対しては出資が行われる可能性もある。

金銭的な援助が中心になっていない理由には、諸藤氏が「金銭の獲得だけを追求してしまうと、教育においてインパクトを出すことが難しい」と考えており、「教育というものにインパクトを与えたいという人をサポートしたい」という想いが軸になっていることがある。

「Slogan Viling Ventuers」では基本的に日本のプレイヤーを対象としており、マーケットも日本を対象としている。ただ、海外に進出できる可能性のあるプロダクトによっては、海外進出の支援等も行っていくことも考えられるという。現状では、プロダクトに合わせて柔軟に判断していくそうだ。

行動する若さとエネルギーを求めて

Slogan Viling Ventuers team

「Slogan Viling Ventuers」にジョイントで参加しているスローガン CEO の伊藤 豊氏は以下のようにコメントしている。

伊藤氏「私たちは、人材を核にしながら教育や産業創出にコミットしていく会社です。今回、諸藤さんからこのお話をいただいたときに、まさにやりたい方向に近いと感じ、一緒にやりたいと考えました。日本の中で起業家精神を持った若い人が集まっているコミュニティとしてのスローガンにも期待していただいていると考えています。」

諸藤氏「日本の将来を考えても、かなりイノベーティブに活動していく必要があると考えています。行動を起こしていかなければならず、行動をしていくエネルギーがあるのは若い人たち。そういった資質がある人達がスローガンに集積していると認識しています。スローガンと一緒にプログラムをやることで、想いが強く、ポテンシャルの高い人をサポートすることも増えていくのではないかと考えています。」

サポート体制にかける諸藤氏の想いは、Viling Venture PartnersのCEOである栗島 祐介氏の人選にも関わっている。

諸藤氏「新しいことを成し遂げたい場合に大事なのは、その業界での経験の絶対量よりも想いの強さと柔軟な思考です。既存のベンチャーキャピタルで経験したことが、実際の成果に直結するわけではない領域だと考えました。業界の構造疲が弊していると思っているので、柔軟な発想でゼロから考えていける人が必要です。そして、そういう人たちをサポートしたいのであれば、サポート体制も若くあるべき。そう私は考えたこともあって、栗島氏を選びました。」

教育を変えていく土壌づくり

栗島氏「EdTechに特化したアクセラレータプログラムは日本では初の取り組みだと思います。通常、アクセラレータプログラムではプランありきだと思いますが、「Slogan Viling Ventuers」ではプランありきではなく、メンタリングをがっつり行いながら共に作り上げていきたいと考えています。

教育業界の仕組みへの理解やビジネスの感覚に対して、まだ知識がない方なども多いので、そういった面も十分にサポートしていくような内容にしたいと思います。対象者も起業家にかぎらず、教育免許を持ったまま他の企業に入っている人など、裾野を広げて人々を募ろうと考えています。そうすることで教育を変えるための土壌づくり、文化づくりをしていきたいと考えています。」

「Slogan Viling Ventuers」の対象者は起業を前提にした人だけに限らない。教育を変えていきたいという想いを持った人であれば門戸を開いている。

諸藤氏「私たち自身が本気で教育を変えていきたいと思っています。本気で教育を変えたいと思っている人たちを、私たちも本気で支えたい。そういう人々の応募をお待ちしています。」

伊藤氏「起業したいと思っていたり、何かやりたいと考えていても、まだ、ビジネスモデルは固まっていない若い人たちがけっこうな数いると考えています。そういう人たちのディスカッションパートナーになったり、起業に向けてのペースメークをする機会として捉えてもらえればと思います。漠然と世の中にとって良いことをやりたい、教育の分野で何かをと考えている人、そういう人にアクセスしてもらいたいですね。」

教育を変えていくのは長い時間がかかる取り組みになる。だが社会にとって非常に重要な役割を担う領域だ。この教育という領域を変えていきたいと考えている人は、ぜひ「Slogan Viling Ventuers」にコンタクトしてみてほしい。

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