インタレストマーケティングの「Kolor」が共同通信PRワイヤー、USENのグルメアプリ「favoreat」と連携開始

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ソーシャル・マーケティング・サービスを提供するスタートアップのインタレストマーケティングは今日、リリース配信サービスの「共同通信PRワイヤー」と連携し、メディアアプリ「Kolor(カラー)」上で新商品情報の提供を開始したと発表した。

Kolor は昨年3月にローンチしたソーシャルプロモーションメディアで、広告主の依頼を受けて、消費者ユーザに対しさまざまなミッションをオファーし、ユーザは与えられたミッションの達成によって、割引や商品と交換可能なリワードを獲得することができる。ユーザは Kolor にログインすると、ソーシャルメディア上の影響力とインタレストに基づいて適切なミッションが配信されてくるしくみだ。ユーザの支持を得て、インターレストマーケティングは昨年9月に1.5億円の資金調達を実施している

なお、同社では、ユーザサイドの視点から Kolor を〝新商品キュレーションメディア〟と位置づけるようにしたようだ。従来と比べ、アーリーアダプタ—層の消費者の関心を捉えようとしている意図が伺える。

キュレーションメディアとPR会社の連携

今回の共同通信PRワイヤーとの連携を受けて、新商品を発表した企業は共同通信のネットワークでメディアにその情報を配信できるのに加え、その延長で効果的なソーシャルメディアプロモーションが展開できることになる。

インタレストマーケティングの代表を務める坂井光氏は、次のようにコメントしてくれた。

今後キュレーションメディアとPR会社との連携によるコンテンツ情報等の連携によるビジネスが加速していくと思います。グノシーも毎日新聞への広告収入還元が発表されていましたね。

キュレーションメディアもバズワードなので、筆者の頭の中でも、その定義はまだ曖昧だ。おそらく、グノシーに代表されるニュースのキュレーションは、複数のニュースソースから情報をアグリゲートし、それを整理して見せてくれることを意味する。Kolor では情報のアグリゲートは無いが、Facebook 連携でユーザの関心を取得し、ユーザにはそれに基づいて情報が整理して届けられる、ということだろう。

ビジネスモデルが異なるので、単純にグノシーのケースと並べて考えることはできないが、メリットを享受する側のプロモーション系のメディアサービスが、何らかの形でPR会社に利益還元することは一般化してくるのかもしれない。Kolor と共同通信PRワイヤーの連携について、そのビジネスモデルを坂井氏に尋ねたところ、Kolor をセット販売する共同通信が販売手数料をインタレストマーケティングから得られるしくみなのだそうだ。

以前、この記事の最後にも書いたが、日本には、企業向けのブランド認知向上メディアや、実店舗向けの来店促進ツール(O2O)などが少なからず存在する。坂井氏の洞察が確かならば、彼らもいずれ Kolor の動きを追って、PR会社との連携に動くのだろう。

USEN のグルメアプリ「favoreat(フェイバリート)」の連携

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favoreat との連携で提供される、Kolorの「今日のおすすめグルメ」のコンテンツ画面。

Kolor は明日8月5日から、USEN が提供するグルメアプリ「favoreat(フェイバリート)」との連携を開始する。favoreat は USEN がグルメサイト「ヒトサラ」のコンテンツと連携する形で今年3月にローンチしたモバイルアプリで、iOS と Android で利用することができる。AppAnnie の統計で見てみると、iOS 版については、3月21日に日本の Food & Drink カテゴリで1位になったのを最後に、順位は乱高下を繰り返している。Android 版は統計に取り込まれていないので、ユーザ数は限定的なのだろう。

favoreat との連携で、Kolor 上に「今日のおすすめグルメ」というグルメ情報紹介コーナーを開設する。レストランのおすすめ料理がコンテンツとして提供され、Kolor が得意とする O2O の側面を活用して、実店舗に想定顧客の来店を促す、という手法だ。

おそらく、Retty や Miil などこのカテゴリの上位を常に争っているスタートアップなら、O2O を商機と見て自らビジネスを展開するだろうから、favoreat のように Kolor と連携するのは難しかったかもしれない。飲食店との堅固なリレーションを持つ USEN と、O2O を得意とするインタレストマーケティングが組めたことで、追加的に大きなリソースを投入しなくても、ビジネスのシナジー効果が見出せるという点で期待できるだろう。

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