イラストのアップロードで1人ファッションブランドが立ち上がる「STARted」が本日ローンチ

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STARted

イラストをアップロードするだけで、“1人ファッションブランド”が立ち上げられる「STARted」が本日リリースされました。服飾の専門知識がなくても思い描いた洋服を形にし、生産、販売できるプラットフォーム。バンドマンがプロではなくてもライブをするように、マンガを描く人が同人誌を売るように、ファッションの分野で個人がアパレルブランドを展開できる世界を目指します。

最低でも数百万が必要なアパレルブランドの立ち上げ

illustrations-STARted

最近読んだ「Fashionista」の記事によると、アパレルブランドの立ち上げには最低でも数百万の予算が必要だそう。そのため、同メディアで紹介するデザイナーの大多数が、裕福な家庭の出身者。それ以外のデザイナーは働いて貯めたお金を資金にしたり、コンサルティングの仕事をするかたわらでデザインしたりしているのが現実。

STARtedを開発するバンダースナッチの藤井裕二さんは、STARtedを立ち上げた背景についてこう話します。

「アパレルブランドを立ち上げたいというご相談をよくいただきます。ただ、服飾の専門知識や、事業資金レベルのまとまったお金も必要なため、個人の勢いだけで始められるものではありませんでした。そんな人たちの「作りたいもの」や「やりたいこと」を実現するサービスを作りたいという思いで、STARtedを立ち上げました。」

初期費用10万円のプランからアパレル製品に

通常数百万の予算が必要と言われるブランド立ち上げを、STARtedではプランに応じて10万円程度から立ち上げることができます。パターンから製作するため、既製品にプリントするものとは異なります。製作を手掛けるのは、普段からアパレルブランドの仕事を請けている国内のフリーランスディレクターが中心。

具体的な流れはこう。

  1. イラストをアップロードする(色などの情報とともに)
  2. 専用の掲示板でSTARtedとやり取りし、サンプルを1着つくる
  3. 必要ならサンプルの修正、OKであればブランドページに掲載する写真などを撮影
  4. 数量生産してブランドページでテスト販売
  5. テスト販売分が完売すれば、本生産して量産

完売した場合、売上げの50%がデザイナーの手元に入ります。例えば、初期費用10万円を支払うコースの場合、完売時には11〜13万円を受け取ることができるそう。個人がブランドオーナーになって、必要な工程でプロの力を借りながら、最後はSTARtedのコミュニティで販売することができる仕組みです。

安野モヨコなどイラストレーターとのコラボ企画も

また、ローンチ時に始まるのが著名イラストレーターや漫画家とのコラボレーション。安野モヨコさんの漫画作品 「オチビサン」、水森亜土さんのイラストレーション、そしてタナカカツキさんの書き下ろしイラストを使ったブランドなどと展開し、CtoCコミュニティ/コマースの活性化を目指します。

今後は、 低価格プランや個人向けのセミオーダーサービス(自分で着るものを作る)などを追加していく予定もあると言います。最後に、藤井さんがSTARtedに込める思いをうかがいました。

「安くても質はそこそこで、可愛い、またはかっこいい服が手軽に入るようになりました。作り手は売れなくてはいけないという前提に立たされ、新しいものを生み出しにくい時代になったとも言えます。そんなプレッシャーを取払い、「作りたいものを作りたい」という個人の衝動的な表現欲求をSTARtedが具現化したいと考えています。」

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