Xiaomi(小米)の構想するWiFiルーター中心のスマートホーム設計

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中国のスマート機器メーカーでインターネットサービスを提供しているXiaomi(小米)は、スマートフォンだけでなくスマートホームやウェアラブルの開発も急いでいる。むしろ少し急ぎすぎているようで、中国市場の2つの分野で多くのスタートアップ企業の反感を買っているようだ。

先月Xiaomiがローンチした最初のアクティビティトラッカーは、他社製品と比べれば大幅に安い79元(約13米ドル)で販売されている。それは、Fitbit Flexの11分の1以下の価格だ。現地のフィットネスバンドメーカーは、Xiaomiが新進のビジネスを潰していると主張する。

また、報道によれば、スマートホームのWiFiソリューションを提供しているBroadlinkは、Xiaomiが一方的にパートナーシップを打ち切り、スマートソケットやリモートコントローラーなどの競合製品を自社で開発しているとも非難している。

Xiaomiは、同社のハードウェア製品を「原価で販売」しており、モバイル機器からスマートホーム家電製品といった全てのハードウェア製品向けに、アンドロイドカスタムシステムであるMIUIという統合ソフトウェアプラットフォームを構築することを明言している。

なのでフィットネストラッカーをそのような低価格で販売したり、自社や提携企業でスマートホーム製品を開発したりしているのだ。Huamiの拠点がある合肥の地元新聞によると(記事は中国語)、XiaomiのCEOであるLeijun(雷軍)氏が共同設立者および会長を務めるファンドのShunwei China Internet Fund L.P.(順為中国互連網基金)が出資するベンチャー企業、Huami Technology(華米科技、英語の社名は非公式)がフィットネスバンドを製造している。

常にApple社と比較され、西側諸国から「一流の」クローン企業と呼ばれる中、Xiaomiは中国で許容され易いロジックで動いている。

Androidが搭載されアプリストアへもアクセスできるWiFiルーターのHiWiFiがローンチされて間もなく、多くの中国人は次のように考えたようだ。―HiWiFiが家庭における全てのスマート機器のハブとなり、ユーザのニーズをさらに満たすために新しいアプリケーションが開発され、ユーザの機器に接続されるインターネットサービス体験にインパクトを与えることになるだろうと。実際にXiaomiは、ほどなくしてそのようなものを開発した

XiaomiのスマートWiFiルーターの立役者であるTang Mu(唐沐)氏は、昨日のマックワールドアジア2014でスマートホームソリューションの中心となるWiFiルーターについて語った。彼は、WiFiルーターがハブになる理由として、365日24時間休まず稼動できる数少ないデバイスの1つだと語った。

同ルーターが他の機器とつながるハブとなるだけでなく、全てのデータ、写真、動画、ゲームなどを家族全員のために保存できるようにしたいと考えている。

Tang氏によると、既存の製品をスマート化したいという従来の家電メーカーの考えは誤りだとXiaomiは考えているという。スマートホーム製品の主要顧客は従来の家電製品で家が満たされている人々ではないとしている。その代わりに、少なくともスマートWiFiルーターでいろいろ遊んでみたいという人をターゲットにするべきであると。

そこで同社は、Xiaomi Smart ChipsetというWiFiソリューションを開発した。ハードウェアを扱うスタートアップに同ソリューションを低価格で販売し、Xiaomi製品を販売するウェブサイトにアクセスしてもらうようにするとTang氏は述べた。

Xiaomiの自社スマートホームハードウェア製品にはWiFiルータースマートTVとセットトップボックスがある。Broadlinkが本当であれば、Xiaomiは間もなくスマートソケットやリモートコントローラーをローンチするだろう。フィットネストラッキングバンドもスマートホームソリューションの一部となる可能性もある。というのも現段階では同デバイスはXiaomi携帯電話をアンロックすることができ、その他のXiaomi機器もそのうちアンロックできるようになるのではないだろうか。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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