賑わうオンラインカウンセリング市場:心理専門家に45分2,000円からSkypeで相談できる「cotree」

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10月20日にリリースされたのが、Skypeによるオンラインカウンセリングを提供する「cotree(コトリー)」です。医療機関検索サイト「Caloo」との提携事業として、臨床心理士を始めとする心理専門家に、メンタルケアサービスを受けることができるサービスです。

うつ病を含む心の問題を抱える人の相談窓口はと言うと、病院の精神科や心療内科などが一般的。ところが、初診費用が1万円ほどと金銭的負担も多く、受診する精神的ハードルも高いのが現状です。cotreeでは、専門家によるカウンセリングを初回価格2,000円(45分)から受けることが可能。また、病院に出向くことなく、オンライン予約およびSkypeを使うことで、心理カウンセリングをより身近なものにしてくれます。

「心理カウンセラーの資格は幅広く、無資格でも心理カウンセラーを名乗ることができるのが現状です。cotreeでは、面接を経て採用された臨床心理士・産業カウンセラーなど、一定の体系的教育を受けた専門家だけが登録しています。「お悩み相談」や「人生相談」よりも、よりメンタルヘルスケアに近く、専門的知識に基づいたカウンセリングの継続による利用者の生活・思考習慣の変化を目指しています」

目指すは、根本的な解決。カジュアルに「悩みを聞いてもらうこと」で完結する単発のカウンセリングよりも、普段から自分の心の状態を見つめる習慣の習得を手助けします。継続してカウンセリングを受けられるよう、2回目以降も45分4,000円というリーズナブルな価格帯を実現しているのです。

cotreeが目指すビジョンについて、櫻本さんはこう話します。

「病気を治療するといったカウンセリングというよりは、体調を崩したときに食習慣や運動習慣を当たり前に見直すように、心の調子が崩れたときに、自分自身の生活や思考・感情を見直す習慣をつけるようなカウンセリングのあり方を目指しています」

まだサービスを開始したばかりのcotreeですが、今後、さまざまな機能のリリースを予定しています。例えば、話をすること自体に抵抗を感じる人のために、まずはテキストでやり取りを始められるような機能。例えば、「眠れない」とうメッセージを打てば、具体的にカウンセラーとのやりとりを始められるような仕組みを検討しています。

今後1年を目処にカウンセラーの登録数を拡大し、利用者の選択肢を広げると共に、さまざまな症状や問題に特化した独自のプログラムを開発していくと話す櫻本さん。将来的には、企業向けに、心の問題を予防または復興を支援するようなプログラムを提供することも視野に入れています。

最近、参入が目立つオンラインカウンセリング市場。例えば、The Bridgeでも以前に紹介した「ボイスマルシェ」や、オールアバウトの「navitell(ナビテル)」などがありますが、それぞれターゲットやサービス内容が特徴的。共存も十分に考えられる気がしますが、それぞれどう成長していくのか期待したいと思います。

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