Alibaba(阿里巴巴)のIPO後、今年の独身の日で注目すべき4つのこと

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1年で最大のオンラインショッピングデーである独身の日がやって来る。中国の多くのeコマース企業がこの機会を求めて総力を挙げているところだが、世間の注目はAlibaba(阿里巴巴)に集まっている。その理由の1つは、同社が中国eコマース市場で最大のシェアを占めていること。もう1つは、9月のIPO以降、Alibabaにとってこれが初の真のテストでもあるからだ。(THE BRIDGE編集部注:結果的にAlibabaは24時間で93億ドルの販売に成功した

同社の動向を紹介していきたい。以下は、本日注目すべき4つのポイントである。

(注:本記事は翻訳ではないが、Sina Tech(新浪科技)でのMao Lin(毛琳)氏による中国語の投稿に強く影響を受けている。その記事でも、基本的に同じ4つのポイントを挙げている。)

1. Alibabaは90億米ドルの壁を超えるか?

昨年の独身の日、AlibabaのマーケットプレイスであるTaobao(淘宝)とTmall(天猫)での取引金額は60億米ドルほどであった。この水準は前々年のほぼ2倍で、Alibabaは今年も同様に数字の上積みを目指している。

売上倍増というのはなさそうだが(ただし決して不可能ではない)、大幅な増収を求めているのは確かだ。Alibabaが本日、90億米ドルの売上を達成すれば大成功と言えるだろう。この数字を下回れば(それでもかなりのものだが)、やや残念な結果と受け止められよう。

2. モバイル経由の売上は50%を超えるだろうか?

モバイルeコマースは中国で著しく成長しており、Alibabaも顧客に対してモバイル体験の向上を目指し、多くの時間と資金を費やしてきた。また、中国ではブロードバンドPCユーザよりもモバイルウェブユーザの数がはるかに多いことをかんがみると、この独身の日に大半の人々が携帯電話を通じて買い物をすることになる。ということは、Alibabaにとっても、一般的な市場の将来的な成長にとっても非常に良い兆しとなるだろう。

Alibabaの第2四半期における全体の売上に占めるモバイルの比率は36%であったため、この独身の日に50%を超えるとすると、モバイルの伸びが見られるかもしれない。そして、繰り返すが今日は仕事がオフなわけではない。中国のオフィスでは、職場のコンピュータでのオンラインショッピングには禁止もしくは制限の措置を設けている。だから働いている人が今日のお得な買い物をしたいと思えば、携帯電話を使うほかないだろう。

3. 今年の独身の日は国外にも?

Alibabaは今年、海外向けのサービス増加に多大な取り組みを行ってきた。Tmall Global(天猫国際)などのプログラムを通して、同社のeコマースプラットフォームに海外ブランド企業の数を増やしてきた。

今日の結果はこの取り組みがどれくらい上手くいったかを反映するはずである。 例えば、Tesla自動車がTmallで本日初めて販売される。TeslaそしてAlibabaのプラットフォームに新規で出品している外国ブランドの良し悪しは、最終的な販売実績とAlibabaの将来戦略に大きな影響力を持つ。

4. 配送は速くなるだろうか?

これは、ある意味必然なのかもしれない:24時間の間に何百万人もの人がウェブで品物を注文すると、流通が問題になりそうである。そして過去には問題となっていた。Alibabaとその競合企業であるJDは配送スピードについて何年も競っていたが、今年はAlibabaが、新子会社であるCainiao(菜鳥)やGooday(日日順)との新提携などといったプロジェクトを通じて物流面の改善に多大な努力を行ってきた。

上手くいきそうに見えるが「論より証拠」だ。もっと正確に言うと、今日注文してみてAlibabaの倉庫から商品を取り出し顧客の家に届けるのにどれくらいの時間がかかるかによって、成功か否かが証明されるだろう。

【原文】

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

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