編集部注：「B2Bニュースまとめてインプット」は海外エンタープライズ系テクノロジーの話題をまとめた連載。本誌でも執筆中の「インプットをアウトプットするブログ」ブロガーで、B2Bスタートアップ・インキュベーション「archetype」所属の鈴木大貴氏がセレクトしたニュースをお送りします。

デザイナー向け簡易Webサイト製作ツールのCloudCannonが50万ドル調達

特別なエンジニアリングやデザインスキルがなくても簡単にWebサイトが製作できるツールとして、WixやStrikingly、他にもWebflowやSquarespaceなどがよく知られていますが、このジャンルから少し趣向が新しいツールが登場しています。デザイナー向けに静的Webサイトを簡単に構築できるCloudCannonが50万ドルを調達しました。

主にデザイナーが作成したHTMLやCSS、JSファイルをもとにCloudCannon上でクライアントと修正やり取り等のコミュニケーションを行いながら、インフラの技術的知識を持たないデザイナーでもサイトの公開まで行うことが可能とのこと。競合の多い領域ですが、同ジャンルの他サービスと比較すると、デザイナーのクライアントワークに特化しているのが特徴のようです。

参照記事： CloudCannon Raises $500K To Make Designing Static Websites Simpler via TechCrunch

「現代風社内イントラ」のJostleが200万ドル調達

一定規模以上の企業で働いたことがある方は、会社に関連するニュースや総務からのお知らせ、掲示板といった情報が集約されている「社内イントラ」を使ったことがあるのではないでしょうか。レガシーなデザインで使い勝手の悪い社内イントラで情報を探すたびに勤労意欲が削がれていった過去の記憶がありますが、現代風のUIと機能を採用した社内イントラプラットフォームのJostleが200万ドルを調達しました。

各従業員からのお知らせやクローズドの議論、社内人材の検索といった機能を持っており、アクティブディレクトリやGoogle Appsと連携可能とのこと。導入側にとってみると代替手段が多く、強い競合優位性がないと厳しそうな領域ですが、先四半期比で売上が35%増加しており、着実に成長しているようです。

参照記事： Jostle Raises $2M For Its Intranet Platform via TechCrunch

アプリプロモーションプラットフォームのFiksuが1,000万ドルを調達

アプリプロモーションプラットフォームのFiksuがシリコンバレー銀行から借入で1,000万ドルを調達しました。FiksuがDSP、リワード、ソーシャル、ディスプレイ広告等アプリプロモーションに必要な広告メニューや管理分析ツールを提供するプラットフォームを運営しており、コカ・コーラやディスニーといったブランドがサービスを活用したプロモーションを行っているとのこと。

2014年は収益と顧客拡大の観点でFiksuにとって飛躍の年だったようで、新たに従業員が100名増員した模様。今回の調達は急成長するアプリプロモーション市場を機会を継続的に獲得することを可能にするとCFOのGoldman氏が語っています。

参照記事： Fiksu secures $10M in debt funding to expand its mobile ad tech business via VentureBeat

データ統合ソリューションのSnapLogicがAndreessen Horowitzなどから2,000万ドル調達

データ統合ソリューションを開発するSnapLogicがシリーズDでAndreessen Horowitzなどから2,000万ドル調達しました。基幹システムの統合や連携は大規模プロジェクトになる場合が多く、長い期間と多額の費用が発生します。

SnapLogicはSaaSやオンプレミスの業務システムのデータベースを連携させるハブとなるサービスを提供しており、従来よりも非常に短い時間でシステム間の連携を取ることができるようになります。SnapLogicは累計で6,000万ドルを調達しており、今回調達した資金は主に営業やマーケティングに活用するとのことです。

参照記事： App integration specialist SnapLogic tacks on $20M via VentureBeat