褒め言葉で子供の行動を変える学級管理ツール、韓国の「Class123」が日本市場に上陸

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韓国のスタートアップ Bravepops Company(브레이브팝스 컴퍼니)が開発する教育アプリ「Class123」が日本市場に上陸した。アプリは韓国語に加え、英語と日本語で提供され、Android 向けアプリとして Google Play からダウンロードできるほか、デスクトップからも利用できる(追記:iOS アプリも提供されているとのこと。iTunes AppStore からダウンロードできる)。

Class123 は教師用、生徒用、保護者用に異なるアプリが用意されている。教師が生徒や保護者にコードを発行することにより、生徒や保護者もサービス画面へのアクセスが可能になる。教育分野においては、生徒の成績を上げるためのソリューションが多く提供される中で、Class123 は特に行動の管理と是正に主眼を置いている。5〜15歳の生徒をターゲットにしていて、教師は学校や授業の中で生徒の良いふるまい、悪いふるまいを評価する。この情報を保護者と共有することによって、子供のしつけを効果的に行おうとするものだ。

子供のしつけにおいては、予めルールを決め、それに対する賞罰で学習させようとするアプローチが多いが、Bravepops はアメリカの PBIS (積極的行動支援、Positive Behavioral Interventions and Supports)、ポジティブ心理学などの教育方法学を研究調査、子供の行動を記録し、積極的な行動をしたときには褒め、教師と保護者が協力してしつけをするしくみを導き出した。

今年の1学期から正式サービスを開始した Class123 だが、11月末の時点で韓国国内11,000人の教師がこのアプリを利用しており、その7割は小学校の教師だ。小学校のクラスの数で言えば、韓国国内の5〜10%が利用している計算になる。

Bravepops Company の創業者で代表のイ・チュンヒ(이충희)氏はソウル大学電気工学部で修士号と博士号を取得、昨年の創業に至るまでの間に、Naver、Ablar Company(現在は 5Rocks)、Ticket Monster(티몬)と韓国の有名スタートアップを渡り歩いた。Bravepops の創業メンバーの多くは、イ氏が Ticket Monster に在籍した当時、共にサービスを作っていた人物だ。今年の1月には、サービスの本格開始より前に、韓国のシード向けVC である Bon Angels(본엔젤스ソウルのインキュベータ Fast Track Asia から資金調達を成功させている。

先日紹介した Quipper のタイでの事例SENSEI NOTE の躍進など、EduTech 界は教師の活動を支援するプラットフォームの隆盛がにわかに目立ってきた。おそらく、一つのプラットフォームがすべてのニーズをくまなくカバーすることは難しいので、教師はいいところ取りで複数のプラットフォームを使い分けるようになるのだろう。Class123 の日本市場での成長が楽しみだ。

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Bravepops Company のメンバー。前列中央が、代表のイ・チュンヒ(이충희)氏。
(写真提供:Bravepops Company)

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