Cerevoが、Interphenomの設立第1弾となる新製品「Listnr」を共同で開発したことを発表した。同社による新製品の発表は、今週1月5日に発表されたスマートスポーツ用品ブランド「XON」の第一弾プロダクト「SNOW-1」に続き、今週2つ目。
「Listnr」は米国時間1月6日、日本時間では1月7日に2015 International CESに出展すると同時に、米国のクラウドファンディング「Kickstarter」のプロジェクトの掲載もスタートしている。
「Listnr」はインターネットに接続する機能とマイクを搭載した小型のクラウド型リスニングデバイス。設置場所付近で鳴った音を解析し、音に応じた指示をサーバーを介して遠隔地のスマートフォンやインターネットに接続した機器へ通知を行う。
当初は乳児の泣き声から「泣く」「笑う」「叫ぶ」の他、(乳児が発する意味のない声である「喃語」といった4パターンの感情を認識してスマートフォンへ通知する機能と、スマートフォンからコントロールできる照明システム「Philips hue」をフィンガースナップの音で操作できる機能を提供する。
音声から感情を認識するエンジンはパナソニックが開発した技術を採用しており、CerevoはListnrの電子回路・組み込みソフトウェア・筐体設計を担当。APIも公開し、開発者は「Listnr」に対応した製品やサービスを自由に開発できます。
ハードウェア・スタートアップ「Interphenom」の設立背景
「Listnr」をCerevoと共同で開発しているInterphenomは、「音を使ったコミュニケーションデバイス」を実現したいと考えていたた江原理恵氏が「DMM.make AKIBA」に相談したことからスタートしている。同施設に入居する Cerevo と ABBALab が同氏と打ち合わせを行ったことから、「Listnr」のプロジェクトは始まった。
一方で、パナソニックの研究開発部門では、製品化の出口を探っていた音声認識エンジンがあり、昨年の夏ごろからCerevoと共同でプロトタイプの開発に着手していた。このプロトタイプと、「Listnr」のアイデアが親和性が高いとのことから、パナソニック・Cerevo が共同での製品開発を江原氏に提案したという。
その後、ABBALabは「Listnr」を「ABBALab Scholarship」に採択。「Listnr」の本格的な開発がスタートした。デザイン面では Cerevo のスマート電源タップ「OTTO」を手がけたデザイナーの柳澤郷司氏がプロジェクトに参加。
さらに Listnr 開発チームとしてCerevo のメンバーも参画し、Cerevo の中山浩一が代表となる形で、Listnr を開発・生産するハードウェア・スタートアップ「Interphenom」の設立が決定したという。
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「2015 International CES」の出展と、Kickstarterでのクラウドファンディング実施の他、Interphenom は、ABBALab から「Invest Type」の追加支援も決定しており、1月末に設立が完了次第 ABBALabからの出資を受ける予定だ。
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