サムライインキュベートがイスラエル発のスタートアップ2社に出資、新ファンドの組成を発表

Masaru IKEDA by Masaru IKEDA on 2015.1.12

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テルアビブの Samurai House で、ミートアップに参加するサムライインキュベートのメンバーと現地起業家・投資家ら。(前列中央がサムライインキュベート CEO 榊原健太郎氏) 写真提供:サムライインキュベート

サムライインキュベートは今日、新ファンド「Samurai Incubate Fund 5号投資事業有限責任組合」の組成を発表した。これにあわせて、イスラエル・テルアビブを拠点とする日本の起業家によるスタートアップ Aniwo と非開示1社の2社に対して、出資したことを発表した。なお、両社に対する出資については、4号投資ファンドからの出資となっている。

サムライインキュベートの CEO 榊原健太郎氏によれば、新ファンドには現時点で5億円の資金が集まっているが、2015年6月のクロージングまでには10〜20億円の調達を目指したいとしている。同ファンドからは、日本国内のシードラウンドのスタートアップに対して一社あたり450万円、イスラエルのプレシードラウンドのスタートアップに対して一社あたり1,000万円程度を出資する。サムライインキュベートは昨年から、トーマツベンチャーサポートとの協業で日本各地の都市で「全国 Startup Day」を開催しており、新ファンドからは、ここで発掘した有望なスタートアップ約70社に対して出資をしていきたい意向だ。

また、同社では今後、イスラエルの複数のスタートアップに対しても出資を予定している。出資前であるため具体名は開示されていないが、予定される出資先には、装着するとユーザの近くの空気を清浄してくれるウエアラブル・デバイス、Twitter や Facebook 投稿の音声入出力アプリ、足形の画像撮影によりフルカスタマイズされた靴を販売してくれる Eコマースサービスなど、イスラエルのスタートアップ・シーンを特徴づけている、技術にフォーカスしたスタートアップが多く含まれる。

samurai-house-tel-aviv2サムライインキュベートでは昨年7月、テルアビブ市内にインキュベーション・スペース Samurai House を設置、日本からスタートアップや起業家を招くとともに、地元の起業家や投資家との交流を目的として定期的にイベントを開催してきた。昨年10月にはトヨタIT開発センターとハッカソンを共催、このイベントからは、GPS や天気情報サービスと連携してドライバを目的地まで雨の降っていない場所のみを通るように誘導してくれるサービスや、ITS(高度交通システム)との連携により、赤信号になるタイミングを予想して自動的に速度調節し、ブレーキをかけて停車することなく目的地まで車を誘導してくれるサービスが生まれた。

榊原氏によれば、世界にいるユダヤ人1,300万人のうち、500万人はイスラエルに住んでいて、500万人がアメリカに住んでいるとのこと。したがって、イスラエルとアメリカのユダヤ人コミュニテイは相互に密接連携していて、イスラエルで流行ったものは、ほぼ自動的にアメリカで流行るという仕掛けができあがっているそうだ。実際に ViberYo のようなアプリは、この流れで世界を席巻するに至った。榊原氏は、彼らに続くスタートアップを、イスラエルから輩出したいと考えている。

今年のどこかのタイミングでイスラエルを訪問できると思うので、テルアビブを中心とする現地のスタートアップ・シーンについては、その際に改めてお伝えしたい。

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テルアビブで活動する、サムライインキュベートのメンバー。 写真提供:サムライインキュベート

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Masaru IKEDA

Masaru IKEDA

1973年大阪生まれ。インターネット黎明期から、シンクタンクの依頼を受けて、シリコンバレーやアジアでIT企業の調査を開始。各種システム構築、ニッポン放送のラジオ・ネット連動番組の技術アドバイザー、VCのデューデリジェンスに従事。SI、コンサルティング会社などを設立。Startup Digest(東京版)キュレータ。

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